
- 米タイム誌を運営するタイム社はAI企業との契約交渉に積極的に取り組んでいる。6社と契約を結び、さらに6社と交渉中だ。
- COOのハワード氏はAI企業との提携は脅威ではなく、積極的にチャンスを生み出すものと考えている。
- パブリッシャーは自社コンテンツの価値を高く評価し、安易に妥協せず交渉に臨むべきであるという。
今年、マーク・ハワード氏のデスクには十数件の取引が舞い込んだ。タイム(Time)の最高執行責任者である同氏は、増え続ける企業との交渉に関わるという独自の役割を果たしてきた。
2024年に入ってから、タイムはオープンAI(OpenAI)、パープレキシティ(Perplexity)、プロラタ.ai(ProRata.ai)などのAIテクノロジー企業6社と契約を結んでおり、さらに現在6社ほどと交渉していると、ハワード氏は9月23〜25日に米フロリダ州キービスケーンで開催されたDIGIDAYパブリッシングサミット(Digiday Publishing Summit)で語った。タイムのチームが交渉中のほかの企業名については明かさなかったが、その他多くのメディア企業が様子見モードにあるか、あるいは訴訟を起こしている今、タイムは「積極的に交渉を進めている」と同氏は述べた。
「交渉においては、もちろん訴訟をちらつかせることができれば、はるかに有利な立場に立てる」とハワード氏は言う。しかし「これらの企業を出版業界の存亡の脅威とみなすのではなく、もっと積極的になって本当に協力することで多くのチャンスが生まれる」。
米DIGIDAYのサミットのオンステージセッションでハワード氏は、タイムがAI企業と闘うのではなく提携することを選ぶのはなぜかという自身の哲学や、そしてもっとも重要なこととして交渉プロセスを進める際の最善策についてなどを共有した。
「自動車を買うようなものだ。車に乗って店から出た瞬間は少し損したような気がする(と思う)が、うまくいけば本当に満足できるものを手して車を走らせることになる」。続きを読む
The post 「出版業界存亡の脅威ではない」 米タイム誌COOが語る、AI 企業との契約に積極的なワケ appeared first on DIGIDAY[日本版].
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