
2024年3月期に過去最高の実績となった湖池屋。「大成長期に入っている」と話す佐藤章社長は、2016年に同社の社長に就任したが「凄腕マーケター」として知る人が多いだろう。湖池屋の社名変更から新CIへの刷新など、大改革を急ピッチで推し進め、V字回復を成し遂げた。
その戦略は「付加価値経営」にあった。「湖池屋プライドポテト」をはじめとする「商品のプレミアム化」に舵を切り、次々とヒットを飛ばしてきたのは、まさに「マーケター・佐藤流」の改革だ。価格競争からあえて離脱した戦略は、どのように生まれたのだろうか。
企業の成長につながった施策や事業を切り口に、そこに秘めたマーケターの想いや思考を追っていくDIGIDAY[日本版]のインタビューシリーズ「LOOK INSIDE!―マーケターの思考をのぞく―」。今回は、湖池屋躍進の裏にあるマーケティングの考え方について、佐藤社長に話を聞いた。
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「プライドポテト」は千載一遇のチャンス
DIGIDAY編集部(以下、DD):湖池屋の躍進が止まりませんね。社長に就任された2016年6月期の売り上げが約324億円、そこから8年で548億まで伸ばし、ここから2030年までに総売り上げ1000億円を目指すと発表されました。これだけの躍進の背景を教えてください。
佐藤章(以下、佐藤):湖池屋は、日本で初めてポテトチップスの量産化に成功したメーカーです。1960年代当時、一部で流通していたポテトチップスは塩味が主流でしたが、創業者でポテトチップスの開発者でもあった小池和夫は「日本人になじみのある味に」と、1962年にのり塩味を完成させました。
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