
混沌と雑音に満ちた業界では、ブランドや商品の名前が競合他社から抜きん出るための戦略の一部となることがよくある。それはAI業界でも変わらないが、ほかの業界に存在するような奥深い調査はここではまだ行われていない。
AI関連のネーミングがますます重要になるなか、この状況を変えようとしているのがレキシコン(Lexicon)だ。レキシコンはブラックベリー(Blackberry)やAppleのパワーブック(PowerBook)、アドビインデザイン(Adobe InDesign)など、数々の有名企業やその商品名を考案してきたネーミングエージェンシーである。
5月中旬に同社は、消費者と開発者のAIに対する意識調査についての初期結果を発表した。調査では米国とドイツの消費者それぞれ150人を対象に、AIによって良い影響を受けると思われる分野に関するさまざまな質問している。トップは回答者の約半数が挙げた「通信」と「ヘルスケア」で、「教育」「エンターテインメント」「セキュリティ」がこれに続いた。最下位は「銀行」「接客・旅行」「小売」「法務」で、21%は「上記のどれにも当てはまらない」との回答だった。
調査によりAI業界の先手を打つ
レキシコンの創業者兼CEOであるデヴィッド・プラチェック氏は同エージェンシー内にAIテクノロジーのブランディング部門を創設したいと考えており、この調査の目的は「時代を先取りすること」だと語った。そこで役立つのが先の研究投資だ。プラチェック氏によると、AIソフトウェア企業からの関心はヘルスケアを含むほかの分野からの関心を上回っているというが、来年か再来年にはこの状況も変わるだろうと見ている。
プラチェック氏は現在AIのネーミング依頼を受けている具体的なクライアントの名は明かさなかったが、同社はこれまでにオキュラスゴー(Oculus Go)やマイクロソフトアジュール(Microsoft Azure)、ベライゾンファイオス(Verizon Fios)、アドビインデザインなどテクノロジー関連の製品名から、自動車や掃除用品などの家庭用品名に至るまで、数多くのアイコニックな商品を生み出してきた。
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The post 「Blackberry」「PowerBook」「InDesign」の名付け親が語る、 AI による「ネーミング戦略」の重要性 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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