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インスタ 、YouTube、Snapchatの収益分配でクリエイターは「稼げる」のか

記事のポイント

  • インスタグラムでリール再生ボーナスプログラムに参加したクリエイターは数百ドルを稼ぐことができていたが、2023年3月にプログラム終了。そもそも条件が不透明で不満も多かった。
  • 収益化プログラム開始。有料サブスクリプションや広告収益分配によりクリエイターは数百ドルの収益を上げるが、ブランドセーフティの懸念からX以外のプラットフォームを利用するクリエイターも。
  • Snapchatはスポットライトプログラムやミッドロール広告を通じて、一部のクリエイターは100万ドルを稼ぎ出しているが、全体としての収益化は不安定。

かつて、マーケターにとって少し贅沢な出費であったクリエイターやインフルエンサーだが、いまや予算項目のひとつとなり、クリエイターエコノミーは数十億ドル(数千億円)規模の産業へと成長した。この数年はYouTube、TikTok、インスタグラムなどのプラットフォームのほか、Snapchatまでも、クリエイタープログラム、ファンド、その他の広告収益分配の機会を通じて、クリエイター向けの特別待遇を提供してきた。

だが、本記事のためにDIGIDAYが取材した12名のクリエイターによると、最近の現実の状況は、当初想定していたよりも魅力がないのだという。わずかな広告収益分配の支払額、恣意的な投稿要件、複数のプラットフォームでのクリエイタープログラムの終了などにより、クリエイターたちは大手ソーシャルメディアとの関係性に疑問を抱き、プラットフォームそのものから得る収益への依存度を抑えようと模索している。

「これは小遣いのようなものだと思っている」と、パートタイムでコンテンツクリエイターやクリエイターコンサルタントをしているジャック・アップルビー氏はいう。「もしあなたがクリエイターで、ソーシャルメディアネットワークのほうからお金を払ってくれると期待しているのなら、それは無駄な希望というものだ。そうではなく、自分からブランド取引をしに行く必要がある」。

元祖、インスタグラム

メタ(Meta)は、2021年に開始したインスタグラムとFacebook向けのリール再生ボーナスプログラムを2023年3月に終了したが、そのためにクリエイターから怒りの集中砲火を浴びていることを自覚している。このプログラムは、クリエイターがショートフォームコンテンツを同社プラットフォームに投稿することを奨励するもので、ショートフォーム動画をめぐるTikTokとの競争に拍車がかかった。クリエイターたちは、リール再生ボーナスプログラムが存続している間はとても良かったと話している。

3万2000人以上のTikTokフォロワーを持つフルタイムのライフスタイル・コンテンツ・クリエイターであるケイラ・ビショップ氏は、リール動画のボーナスプログラムの立ち上げ時に参加し、数百ドル(数万円)を稼いだという。しかし、2022年半ばごろ、ボーナスを期待して絶え間なく投稿し続ける余裕がなかったため、これを止めた。またTikTokと同様、どの動画にボーナスを得る価値があるのかが不透明だったとも語っている。

「はじめのうちは素晴らしかったのだけれど」と同氏はいう。「やがて、ひょっとしたら彼らはお金を払いすぎているのではないか、それでボーナスを利用している人向けの動画を流さないようにしたのではないかという気がした」。

クリエイター側からすれば、リール再生ボーナスはなくなると困るものだ。ダニエラ氏によれば、別段バイラルとはいえないような動画でも、数週間ごとに数百ドルを稼ぐことができたという。しかしTikTokと同じように、インスタグラムの動画報酬支払の条件は曖昧に感じられた。

フルタイムのコンテンツクリエイターであるジョンタ・ハリス氏は、ブランド取引の95%をインスタグラムで行っているが、リール再生ボーナスプログラムに参加したものの報酬が労力に見合わなかったために、2カ月で脱退したと語った。ハリス氏がインスタグラムで発信するライフスタイル・コンテンツには、サブスクリプション登録するフォロワーが8万人以上もいる。

ハリス氏は「単なる私見にすぎないが」と付け加えた上で、「私には、彼らがクリエイターに大金を払わなくて済むように、エンゲージメントを阻害しているように思えた」と述べている。この記事の掲載に間に合うようにメタにコメントを求めたが、同社からの返答はなかった。

現在のところクリエイターは、ブランドコンテンツ、アプリ内ショッピング、サブスクリプション、ライブストリームバッジを通じて、インスタグラムでの収益化が可能となっている。

Xは負け組

伝統的なインフルエンサーやクリエイターエコノミーについて考えるときには、イーロン・マスク氏のXは思い浮かばないかもしれない。だが業界の巨大企業のひとつである同社はこうした現状を変えるべく、2023年2月に収益化のプログラムを開始した。X(旧Twitter)が、有料サブスクリプションプログラムであるTwitter Blueに登録しているクリエイターとのあいだで、広告収益を共有するというものだ。

Xのヘルプセンターによると、この広告収益分配を受け取る資格を得るには、Xプレミアム(有料のユーザー認証制度)に登録していること、過去3カ月間の累積投稿のオーガニック・インプレッションが500万以上であること、フォロワーが500人以上であることが条件となっている。

さらに、パワーユーザーがコンテンツについて月額2.99ドルから9.99ドル(約450円から約1500円)を課金できるスーパーフォロー(Super Follow)という機能や、寄付を基本とするチップ送金機能も展開している。

パートタイムのコンテンツクリエイターでありクリエイターコンサルタントでもあるアップルビー氏は、Xで6万3000人を超えるフォロワーを獲得している。同氏は、Twitterのチップ機能を含めいくつかのクリエイター向け収益化機能を利用して、数百ドル(数万円)の収益を上げたというが、それ以上の詳細については明らかにしなかった。[続きを読む]

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