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イヴ・サンローラン が高価格帯ニッチ市場に再挑戦 アジア市場を視野に入れた香水戦略

記事のポイント

  • ロレアルは2025年、オマーンや韓国のニッチ香水ブランドに出資し、自社ブランドYSLでも高価格帯フレグランスを再展開した。
  • YSLは「ミューズ」でニッチ市場に参入し、独特な「インク」の香りで個性を求める顧客層を狙っている。
  • アジア市場、とくに中国では若年層を中心に香水需要が拡大し、YSLはフローラル系での展開を強化している。

2025年、ロレアルがニッチフレグランス分野への投資を強化しているのは周知の事実である。フランスの大手のロレアルは、2月に高級オマーン発フレグランスブランド「アムアージュ(Amouage)」と、韓国のニッチブランド「ボーントゥスタンドアウト(Borntostandout)」に対して少数株主として出資した。さらに同社は、グループ内のブランドにも注力している。

4月上旬には、ロレアル傘下のイヴ・サンローラン(YSL)ビューティーが、高価格帯のフレグランスコレクション「ル・ヴェスティエール・デ・パルファム(Le Vestiaire des Parfums)」の再ローンチと、新作香水「ミューズ(Muse)」の追加を発表した。

YSLはすでに、2014年発売の「ブラック・オピウム」や2019年の「リブレ」など、複数のフレグランスヒット作を抱えている。しかし、現在の市場ニーズに応えるためには、急成長するニッチ市場への投資が必要である。

「我々は、業界における多くのビッグヒットを生み出してきた。『ブラック・オピウム』は我々の運命を変えた。そして『Y』は男性フレグランスの運命を変え、『リブレ』、さらには『マイエスエルエフ(Myslf)』へと続いた。非常に充実したプレステージポートフォリオを築いた」と、YSLビューティーのフレグランス部門インターナショナル・マーケティングディレクターであるアリシア・レスティーノ氏は語った。「ビジネスとしても、専門性と芸術性の両面においても成長を牽引しているこのセグメントに取り組むことは、今の我々のブランドにふさわしいと感じた」。

YSLやバレンティノ(Valentino)などのデザイナービューティーラインを擁するロレアルのラグジュアリー部門は、2月に発表された2024年第4四半期決算で、市場予測を下回った。1%の成長にとどまり、予想されていた5%を下回る結果となった。ニッチフレグランスの購買層は、新たな成長の可能性として注目されている。

「このニッチ市場は拡大を続けている。おそらく、今もっとも成長を牽引している領域である」と、レスティーノ氏は述べた。

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