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グレー・ボットとは何か? 広告主とパブリッシャーを揺さぶる生成 AI 時代の新たな脅威

記事のポイント

  • 生成AIの普及にともなって「グレー・ボット」が急増し、トラフィックや広告指標を歪めるなどWebのインフラに深刻な影響を与えている。
  • グレー・ボットは正体や目的が曖昧で検出が難しく、パブリッシャーやeコマース企業の知的財産(IP)や収益モデルを脅かしている。
  • 企業や法制度は対応を模索しており、ボットへの課金モデルやAIクローラーの制御など新たなルールづくりが進みつつある。

Webをつくり変える最大勢力のひとつとして、新種のボットが静かに台頭している。グレー・ボットだ

スパイダーやクローラー、スクレイパーは、長年にわたりデジタルメディアを悩ませてきた。しかし、生成AIの登場により、広告主やパブリッシャーにとっての脅威の性質が変化しつつある

こうしたなかで、あるセキュリティ企業は「グレー・ボット」という言葉を提唱し、本物と偽物のトラフィック、そして正当な利用と悪用の境界が曖昧になっている状況を説明している。

「生成AI」や「AIエージェント」といった広く知られる言葉ではないが、グレー・ボットはすでにニッチな存在を超え、無視できない規模に達している。専門家は、グレー・ボットの拡大をデジタル経済にとっての緊急課題と位置付けている

最新のサイバーセキュリティレポートによれば、一部のWebサイトでは、月間で数百万件に及ぶスクレイピング・ボットのリクエストが確認されており、その大半が生成AIによるものであるという。

AIクローラーが一般的な無効トラフィック(GIVT)の増加に関与しており、GIVTに起因する広告リクエストが増えていることに気付きはじめた関係者も出てきている。

グレー・ボットが突きつける現実と広がる影響。検出不能な存在が変えるWebの構造

4月にレポートを発表し、「グレー・ボット」という用語を広めたサイバーセキュリティ企業バラクーダ(Barracuda)は、2024年12月から2025年2月にかけて、生成AIボットによる何百万件ものリクエストを追跡した。

あるWebアプリでは、月間で約1000万件ものリクエストが確認され、別のアプリでは1日で50万件を超えることもあった。バラクーダによれば、特に活動が活発だったのは、アンソロピック(Anthropic)のクロードボット(ClaudeBot)とTikTokのバイトスパイダー(ByteSpider)であった。

バラクーダのグローバルセキュリティオペレーション担当バイスプレジデント、アダム・カーン氏はDIGIDAYの取材に対し、「これらのボットは、企業が重視する分析結果や指標を実際に混乱させている」と語る。

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