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サステナビリティ は「投資」 ケリングが描くラグジュアリーの未来

記事のポイント

  • ケリングはサステナビリティを「投資」とし、再生素材や農業改革などの環境戦略を展開している。
  • グッチの不振を受け経営を刷新。革新性ある人材で再構築と持続性の両立を狙う。
  • 再販事業や若手支援にも注力し、「品質×持続可能性」で新たな価値を模索している。

消費者の習慣の変化や、トランプ米大統領による市場を不安定化させかねない気まぐれな関税政策の影響を受け、ラグジュアリー業界はここ数カ月にわたり、先行きの見えない状況に直面してきた。

だが、グッチ(Gucci)やボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)といったブランドを擁する世界有数のラグジュアリー複合企業ケリング(Kering)は、サステナビリティへの投資によって、そうした激変を乗り越えようとしている。

サステナビリティは人材・投資家との関係構築にも直結する

「サステナビリティをコストとはみなしていない。これは投資だ」と、ケリングのチーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者であるマリー・クレール・ダヴー氏は語る。

2012年にケリングに入社したダヴー氏によれば、同社のサステナビリティ戦略は2017年に策定されたという。2035年までに温室効果ガスの排出量を40%削減する目標も、その一環だと同氏は説明する。

ケリングはこれまでに、原材料の供給業者とのあいだでリジェネラティブ農業(環境再生型農業)を導入したり、SBTN(Science Based Targets Network)のパイロットプログラムに参加したりといった取り組みを進めてきた。今年4月には、リサイクル素材やリジェネラティブ農業由来の新素材を活用することで水関連のリスクを軽減するウォーター・ポジティブ戦略も発表している。

サステナビリティを重視することは、優秀な人材の獲得や投資家との関係維持をめざす企業にとって、いまや当然の姿勢になりつつあるとダヴー氏は語る。

「特に若い世代を惹きつけたいのであれば、従業員にとってもサステナビリティは非常に重要だ。リスク管理の観点からも、投資家から『サプライチェーンのレジリエンスは? 』『サプライチェーンにおける人権の状況は? 』と問われるようになるだろう。こうしたテーマに注意を払わなければ、ブランドエクイティを一気に損なうリスクがあるという認識が、業界全体で広がっている」と、ダヴー氏は指摘する。

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