
- ディオールは売上減と評判リスクがあるなか、「ブックトート」の再始動で成長を狙っている。
- 新ディレクターのアンダーソン氏は文学モチーフのデザインと物語性で文化価値を高めている。
- ロエベでの実績を背景に、物語を軸とした差別化戦略でブランド再構築を進めている。
ディオール(Dior)が6月27日のクチュールショーを控えた数週間、ジョナサン・アンダーソン氏が新しく手掛けた「ブックトート(Book Tote)」のクローズアップ画像をコミュニティ向けに公開してきた。
ブックトートは、マリア・グラツィア・キウリ氏が2018年春に初めて発表し、その特大でボックス型のシルエットにより、インフルエンサーに人気のアイテムとなった。人気の理由には、カスタマイズ可能な刺繍、目を引く「DIOR」のジャカードパターン、そして長く続くリセール価値などが挙げられる。
Googleトレンドによると、2020年から2023年のあいだ、「Dior Book Tote」というワードは月間約4万回の世界的なGoogle検索を記録していた。
アンダーソン氏による新バージョンでは、キャンバスパネル、刺繍糸によるディテール、そして『ドラキュラ(Dracula)』『危険な関係(Les Liaisons Dangereuses)』『ディオール自伝(Dior by Dior)』など有名な書籍タイトルのフレームが特徴となっている。
SNS活用とブランドアンバサダーで広がる話題
現在、ディオールはインスタグラムで4670万フォロワー、TikTokで820万フォロワーを擁し、ブックトートに関する綿密に作り込まれたストーリーテリング投稿に加え、アンダーソン氏が新たにディオールのブランドアンバサダーに起用したパリ・サンジェルマン(PSG)のサッカー選手キリアン・エムバペ氏を起用した遊び心ある投稿も公開している。
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The post ジョナサン・アンダーソンの手腕にかかる ディオール の命運 「ブックトート」は再び成長の起爆剤になれるか? appeared first on DIGIDAY[日本版].
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