
ゲームの中継で知られるTwitchは常時250万人が視聴している巨大なサービスだ。2022年の試聴時間は1.3時間に及ぶという。ライブ配信という特性から、ほかのソーシャルメディアとは一線を画す存在だ。
実際、CEOとしてTwitch(ツイッチ)を率いるダン・クランシー氏は、「ソーシャルメディアはソーシャルではない」と述べ、ほかのソーシャルメディアと一括りにされることを拒否している。同社が9月20〜22日、米サンディエゴで開催したイベント「TwitchCon 2024」で話を聞いた。

ソーシャルメディアはアンチソーシャルだ
――TwitchのCEOに就任して2年目に入った。創業者ではない初のCEOとなったが、Twitchの可能性をどのように見ているか?
Twitchはもちろんだが、ライブストリーミングという分野全体に楽観している。ライブストリーミングというプラットフォームの重要性はさらに高くなっている。ソーシャルメディアはアンチ(反)ソーシャルになった。スマホを片手に座ってスワイプする(=現在のソーシャルメディアの使われ方)ことがソーシャルだろうか?
人間は社会的(ソーシャル)な生き物だ。つながりやコミュニティを欲しているし、必要としている。だが、現在の主要なソーシャルメディアが人々にもたらしているのは、多くの場合で孤立だ。
Twitchにはコミュニティがあり、視聴者はなんらかのコミュニティに属している。Twitchの基盤をなすのはストリーマーたちが時間をかけて築いてきたコミュニティで、我々はコミュニティ中心の体験にフォーカスしている。ソーシャルメディアはどこも「コミュニティ」という言葉を使うが、コメントを残すだけではコミュニティとは言えない。たくさんの人が会話をしている状態。ほかの人とのつながりを感じ、帰属意識が生まれている状態がコミュニティだ。これを実現するサービスは我々だけだ。
思い思いのファッションやスタイルで会場に集う人々
そして、このコミュニティは普遍的なニーズだ。Twitchは日本でも成長しているが、TwitchのライブストリーミングとYouTubeでは体験が異なるからだ。
ちなみに、ソーシャルメディアという言葉があるせいで、我々と特性が全く違うサービスと一緒にされてしまうので、個人的にこの言葉は好きではない。続きを読む
The post ソーシャルメディアは「ソーシャル」ではない。 Twitch のCEOダン・クランシー氏に聞く、ソーシャルメディアの現在、責任、競争 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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