
テニス観戦の合間、ひとくちサクッと。何気ない瞬間を「ご褒美体験」へと変える。韓国のグローバルガールズグループ「TWICE」のSANAを起用した、ハーゲンダッツのクリスピーサンド『ザ・リッチキャラメル』のCMが、F1層を中心に大きな反響を呼んでいる。
テレビCMが情緒的で上質なトーンを重視し、「特別なひととき」を演出するのに対し、デジタル版は縦型フォーマットや字幕を活用しながら、SANAがカメラ目線で語りかけるなど、よりインタラクティブで親しみやすい構成にした。F1層(20〜34歳までの女性)を明確にターゲットとしたこの施策は、20倍のリーチといった具体的成果も。ハーゲンダッツ ジャパン マーケティング本部長の北川和男氏は「デジタルはテレビとは異なる役割を果たせる」と手ごたえを語る。
企業の成長につながった施策や事業を切り口に、マーケターの想いや思考に迫るDigiday Japanのインタビューシリーズ「LOOK INSIDE!―マーケターの思考をのぞく―」。今回は、ハーゲンダッツの未来を見据える北川氏、F1層をターゲットとしたデジタル戦略の裏側やマーケティングの展望について話を聞いた。
コミュニケーション設計ありきの商品開発
DIGIDAY編集部:北川氏は長く営業を担当されていたとおうかがいしましたが、これまでのキャリアを教えてください。
北川和男(以下、北川):もともとファッションが好きで、アパレル業界に進みたいと考え、就職活動をしていました。そんななか、周囲の友人たちが口をそろえて「ハーゲンダッツのアイスが好きだ」と話していて。すすめられて食べてみたところ、その美味しさに衝撃を受けたんです。ちょうどその頃、ハーゲンダッツが店舗展開を広げている時期でもあり、「このブランドでおもしろいことができそうだ」と感じ、入社を決めました。
入社後は、2022年まで経営企画部・営業本部に所属し、店頭企画の立案や、お客さまの購買傾向を分析した上での戦略立案など、営業企画の仕事にもっとも長く携わってきました。そして2022年からはマーケティング本部に異動し、現在は商品企画とコミュニケーションの2つの領域を統括しています。
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