
記事のポイント
- バーバリーはコーチ出身の新CEOシュルマン氏のもと、象徴的な商品を再強化。
- 顧客データを活用し、商品展開や価格設定を最適化しつつ、コスト削減を進行。
- マーケティング、店舗体験、運用改革を統合し、ブランド復活を目指す。
バーバリー(Burberry)のCEOを務めるジョシュア・シュルマン氏によって11月14日に公表された新戦略「バーバリーフォワード(Burberry Forward)」は、数年間にわたって新しい方向性を試し、収益を減らしてきた同社が、ブランドの原点に回帰するものだ。シュルマン氏はコーチ(Coach)で勤務してきたが、7月にバーバリーのCEOに就任した。
シュルマン氏の方針は、ブランドの原点に立ち返るとともに、新しいラグジュアリーの情勢に適応することをめざしている。この新しい計画は、何年にもわたる業績不振を正すための大胆な試みだ。最新の数字によれば、既存店売上高は前年比で20%低下し、会計年度2025年の前半における調整済み営業損失は4100万ポンド(5200万ドル、約80億6000万円)となっている。
全体として、シュルマン氏のメッセージは明確だ。バーバリーはラグジュアリーのリーダーとしての地位を取り戻すことを求めている。しかし、ラグジュアリー戦略エージェンシーのイッツ・ア・ワーキング・タイトルLLC(It’s A Working Title LLC)の共同創設者であるエコノミストのブライス・クイリン氏は、ほかが失敗しているなかで新しい戦略が成功するかどうかに疑問を抱いている。「バーバリーは10年近くにわたって業績不振が続いているブランドだ」と、同氏は述べる。「トレンドを追い求めることから価格の引き上げまで、この何年かの戦略の変動は消費者を混乱させた。シュルマン氏の計画は紙上では良いものに思えるが、本当の課題となるのは実際に行うことだ。このブランドが真に転換を実現するには、コンテンツ、運用、顧客との接触ポイントを同期する必要があるだろう」。
また、「バーバリーが原点回帰を語るのはこれがはじめてではない。それらの言葉を実際の結果に変えることが本当の課題だ」とも同氏は述べている。
グローバルブランドエグゼクティブのアナ・アンジェリック氏によると、バーバリーは商品の観点から、もっとも得意な部分に力を入れるべきだ。例としては、トレンチコート、アイコンとなっているチェックパターン、撥水素材が挙げられる。続きを読む
The post バーバリー の新戦略は原点回帰。低迷したビジネスを蘇らせることができるか appeared first on DIGIDAY[日本版].
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