
大型書店チェーンのバーンズ&ノーブル(Barnes & Noble)は1998年、ロマンチックコメディ映画『ユー・ガット・メール』に登場する書店のモデルになった。「フォックス・ブックス」というその書店は、独立系店舗を閉鎖に追い込む、洗練された無機質な小売業者として描かれていた。
あれから20年が経ち、大幅な値引きと広大な売り場、スターバックス(Starbucks)のコーヒーで知られるバーンズ&ノーブルは、かつて同社がそれを破壊する側とみられていた、地域密着型の魅力を取り入れている。新たに覇権を握ったAmazonとの競争を回避するためだ。
バーンズ&ノーブルの書店チェーンとしての新たなアプローチは、成果を上げているようだ。過去10年にわたる売上低迷と店舗閉鎖を経て、バーンズ&ノーブルは形勢を逆転し、再び拡大を進めている。2024年だけでも、同社は全米に57店舗を新規オープンし、2025年にはさらに60店舗をオープンする計画だ。
さらにフィナンシャル・タイムズ(Financial Times)によると、ロンドンまたはニューヨークでのIPOの可能性も探っているという。そして、同社の総売上高の約60%を占める書籍販売は好調だ。
「端的に言えば、我々は2019年から、つまりコロナ前から成長している」と、バーンズ&ノーブルのCEO、ジェイムズ・ドーント氏は、米DIGIDAYの姉妹サイトであるモダンリテールに語っている。「(書籍カテゴリーが)大幅に伸びている。実に素晴らしい成果だ」。
ドーント氏が経営の指揮を執ったのは、2019年8月にヘッジファンドのエリオット・マネジメント(Elliott Management Corp)がバーンズ&ノーブルを買収し、同社を非公開化して以降のことだ。当時の同書店は、オンライン小売の覇権を握ったAmazonの新たな犠牲者と見られていた。[続きを読む]
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