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パブリッシャーの「 AI ライセンス契約」に対する賛否両論 Vol.1

ジェネレーティブAI企業のOpenAI(オープンAI)と契約を結んでいない大手デジタルパブリッシャーはあるだろうか。

このほど、OpenAIはボックスメディア(Vox Media)およびアトランティック(The Atlantic)とコンテンツライセンス契約、技術開発契約を結んだと発表した。同社は、フィナンシャルタイムズ(The Financial Times)、アクセルシュプリンガー(Axel Springer)、AP通信(The Associated Press)に続き、IACの傘下のドットダッシュメレディス(Dotdash Meredith)、ウォールストリートジャーナル(The Wall Street Journal)の親会社であるニューズコーポレーション(News Corp)とも契約を結んだと公表されたばかりだ。

コンデナスト(Condé Nast)やハースト(Hearst)、バッスルデジタルグループ(Bustle Digital Group)など、まだこの波に乗っていない大手デジタルパブリッシャーもいくつかある。一方で、ニューヨークタイムズ(The New York Times)はまったく異なるアプローチを取っており、12月にはOpenAIとマイクロソフト(Microsoft)を相手に訴訟を起こした。ヘッジファンドのオールデングローバルキャピタル(Alden Global Capital)が所有する新聞社グループも同様だ

前向きな一歩か? 資産をないがしろにしているのか?

OpenAIが最近締結した一連の契約では、パブリッシャーは大規模言語モデル(LLM)のフィードとトレーニングにコンテンツを使用することを許可し、その対価を受け取ることになる。これまで大手テック企業は許可なしに無料でパブリッシャーのコンテンツをスクレイピングしていたため、大きな問題になっていた

しかし、これらの契約には大きな批判もある。コンテンツを使用させる代わりに対価を支払ってもらえるのはパブリッシャーにとって良いことだが、その金額は十分なのだろうか? パブリッシャーは、もっとも価値のある資産をないがしろにしてはいないか?

ブルームバーグメディア(Bloomberg Media)とパートナーシップを結んでいるアプライドXL(Applied XL)の共同創業者でコンピュータージャーナリストのフランチェスコ・マルコーニ氏は、「AI開発者とパブリッシャーとのあいだで結ばれている最近の契約は、AIのトレーニングにおいてパブリッシャーが重要な役割を果たしていることを認識するための前向きな一歩だ」と語った。「ただし、パートナーシップの長期的な実行可能性を考慮することが重要だ。AI企業は、アーカイブのライセンスを取得して初期モデルトレーニングを完了すれば、データアクセス契約を更新する動機がほとんどなくなる」。

ここでは、メディア企業がOpenAIのようなAIテック企業と契約を結ぶことに対する賛否両論の一部を示す。賛成は本記事で、反対は6月20日公開のVol.2で掲載する。続きを読む

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