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プライバシーサンドボックス を巡るIABとGoogleの論点まとめ

IABテックラボのプライバシーサンドボックスタスクフォースがプライバシーサンドボックスのAPIに関する44のユースケースを分析したレポートに対し、2月第3週にGoogleからの「反論」が発表された。

両者の「論争」は、サードパーティCookieなきChromeの混沌とした未来を暗示している。

「論争」の経緯と内容

IABテックラボは60社以上の業界関係者の声をまとめ、プライバシーサンドボックスを評価したレポートを2月第2週に公開した。その結論は「用途を果たせる水準ではない」といわんばかりのかなり厳しいものだった。

これに対してGoogleが打ち返した球は、大ざっぱになりすぎない程度にまとめると「レポートはプライバシーの問題を全体的にあまりよく理解していない」というものだった。

もう少し角の立たない表現にすると、「みんなでもっとがんばらなければならない」だ。プライバシーサンドボックスを巡る動きは、メディア業界の歴史でいえば2020年代の大きなトピックの一つになりつつある。

こうした状況にもかかわらず、2者は今後の協力を約束している。タスクフォースは評価レポートについて3月22日まで意見公募を行い、そのフィードバックを受けて最終レポートを作成し、何らかの合意形成を図る予定だ。

一方、GoogleのChromeチームが設定したサードパーティCookieの廃止期限(2024年末)が迫るなか、いくつかの主な柱を中心に交渉が展開していくことになるだろう。以下に、差し迫った論点をいくつか簡単にまとめている。

論点その1:新しいターゲティング基準の設定

この2者のあいだで長々と続いている議論についてはこれまでもかなり報道され、細かい点を突き詰めていけば、とんでもない迷宮が待っている。

だがはっきりといえるのは、メディア業界が新しい時代に突入しつつあり、プライバシー強化を図るテクノロジーと、適切に機能する(そして公平な)アドテクとがうまく両立できるバランスを実現しなければならないということだ。

タスクフォースの評価に対するGoogleの回答の重要な柱の一つが、Googleへのフィードバックを構成する提案の多くが「プライバシー保護という目標に反する可能性がある」というものだ。

だが、タスクフォースの代表者たちは、プライバシーサンドボックスのProtected Audiences(プロテクティッド・オーディエンス)、つまり「PAPI」というAPIを使用してバイヤーが希望するターゲティング基準を渡すやり方について、もっと確実な方法が必要だと訴える。

IABテックラボは、メディア機能とユーザーのプライバシーとのあいだで選択肢が狭まりつつある状況を受け入れるべきであり、場合によっては、既存の有用性や価値が完全になくなってしまう可能性もあると同団体のメンバー企業に助言している。メンバーは新しい基準の設定が行われる前に、積極的に関与していかなくてはならない。[続きを読む]

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