
ボトックスは、2002年に美容目的としてFDA(米国食品医薬品局)に認可されて以来、神経毒市場を独占してきた。しかしその代表的な地位は、世界的企業であるアラガン・エステティックス(Allergan Aesthetics)の後ろ盾があってこそのものだ。
ボトックスを生産するアラガン・エステティックス自体も製薬会社アッヴィ(AbbVie)の子会社だ。アッヴィは、ジュベダーム(Juvéderm)、スキンバイブ(Skinvive)、カイベラ(Kybella)、クールスカルプティング(Coolsculpting)などのエステティックスブランドを傘下に持つ。アッヴィは2024年2月に発表した2023年通期決算発表で、同社エステティックポートフォリオの世界純収益は約53億ドル(約7967億円)、ボトックス・コスメティック(Botox Cosmetic)の世界純収益は27億ドル(約4059億円)、ジュベダームの世界純収益は14億ドル(約2104億円)に達したと報告している。このエステティックポートフォリオを率い、美容業界の将来を導くのが、アッヴィのシニアバイスプレジデント兼グローバル・アラガン・エステティックス(Global Allergan Aesthetics)のプレジデントを務めるキャリー・ストロム氏だ。
ストロム氏は昨年から多忙を極めている。アラガンは2023年5月、スキンバイブ・バイ・ジュベダーム(Skinvive by Juvéderm)のFDA承認を取得し、2023年10月初旬から施術に利用できるようになった。ヨーロッパでは、スキンバイブは2017年から利用できるようになっており、「ボーライト(Volite)」という名で販売されている。またアラガンは、2023年8月に初のジュベダームデーや、2023年11月には第5回全国ボトックスデーなど、数多くのマーケティング活動を推進している。さらにストロム氏は、ジューボー(Jeuveau)や長時間作用型の神経毒であるダキシファイ(Daxxify)など競合製品に対して、ボトックスの地位を維持することにも奔走している。
ストロム氏はGlossyビューティポッドキャストで、特に若い世代が美容業界をどのように変えつつあるのか、またスキンバイブが新規顧客のエントリーポイントとしてどのような役割を果たすかなどについて語った。
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