
記事のポイント
- ラグジュアリーeコマースのマイテレサが高級ブランドグループのリシュモンから赤字のユークス・ネッタポルテを買収し、両社に利益をもたらす見込みだ。
- ラグジュアリーeコマースのネッタポルテの収益性改善には、単なるコスト削減ではなく、戦略的な商品提供が鍵となる。
- マイテレサは富裕層顧客に特化し、ラグジュアリーeコマース市場で収益性を維持し成功している。
ラグジュアリーeコマース業界にとって、今年は波乱の年である。今年4月、ファーフェッチ(Farfetch)は収益性の問題に直面し、クーパン(Coupang)に対してほぼ二束三文で売却された。また、2023年末にフレイザーズグループ(Frasers Group)に買収されたマッチズ・ファッション(Matches Fashion)は、2024年3月には完全に閉鎖された。そして、リシュモン傘下のユークス・ネッタポルテ(YNAP)は、親会社にとって長いあいだ収益の足かせとなっている。
このような状況のなか、ここ数年業績を伸ばしている数少ないラグジュアリーeコマースプラットフォームのひとつ、マイテレサ(Mytheresa)が、リシュモンからYNAPを買収するというニュースが報じられた。この取引により、リシュモンはマイテレサの株式33%を取得することになる。
表面的には、これは両社にとってWin-Winの状況と言える。この取引が来年完了すれば、マイテレサは一気に30億ドル(約4500億円)規模の企業となり、その規模は大幅に拡大する。また、マイテレサはYNAPの負債を引き継がず、YNAPから6億ドル(約900億円)以上の現金を手にすることになる。一方、リシュモンは数年にわたり利益を圧迫してきたYNAPをようやく帳消しにできる。
ネッタポルテはマイテレサ傘下で成功するのか?
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The post マイテレサ がネッタポルテを買収。CEOが語るラグジュアリーeコマースの勝算 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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