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リテールメディア 業界で人材確保が難航。原因は「高すぎる理想」と「曖昧な定義」

記事のポイント

  • リテールメディア市場は急成長しているが、明確な評価軸が存在せず、採用や運用面に課題が山積している。
  • 企業は「万能人材」を求めるが、その要件は非現実的であり、結果的に人材確保が困難になっている。
  • 実務経験よりもトレーニングによる育成が重要とされ、採用基準の再考が求められている。

リテールメディアネットワーク(RMN)は広告業界を救う特効薬のはずだった。小売企業のファーストパーティデータを活用すれば、高度なターゲティングが可能になると、誰もが期待を寄せていた。しかし、米国ではすでに620億ドル規模と言われるリテールメディア広告市場だが、間近に寄って眺めてみれば、その幻想にはひびが入りはじめている。そして、そのひびはエージェンシーや小売企業が求めるリテールメディア専門の人材にまで波及しつつある。

イーマーケター(eMarketer)の予測によると、リテールメディアは今年、最速の成長が期待される広告チャネルのひとつだ。その反面、一元的な評価基準が不在であるため、リテールメディアに支出されるブランド広告費を誰が管理するのか、どのように取引されるのか、あるいはキャンペーンの効果をどう測定するのかなど、不明な部分も少なくない。

RMNは拡大を続けている。米ドラッグストア大手のCVSが運営するRMN「CVSメディアエクスチェンジ(CVS Media Exchange、以下CMX)」のバイスプレジデントで、ジェネラルマネジャーを兼務するパービンダー・ダーリワル氏によると、立ち上げから5年目を迎えるCMXは目下、プロダクト部門を中心に25%から30%程度の増員を計画しているという。RMNに限らず、多くのエージェンシーもリテールメディアに詳しい人材を探している。

一方、採用担当者が追い求めるのは夢のような「万能人」だ。応募資格は「実店舗での小売、クロスチャネルのデジタルマーケティング、メディアプランニングとバイイング、戦略、オーディエンスセグメンテーション、コマース、データおよびインサイト、アドテクその他に通じている人」だ。

戦略アドバイザリーサービスを提供するソングアンドダンスパートナーズ(Song and Dance Partners)の設立者であるデヴィッド・ソング氏は、「技術的なニーズに人材が追いついていないという奇妙なギャップに直面している」と述べている。

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