
- マクドナルドとコカ・コーラは、ゲーミング領域がエンターテインメントチャネルとして成長しているものの、この分野での成功を測る主要なパフォーマンス指標(KPI)をまだ探求中。
- マクドナルドやコカ・コーラは、ゲーミング市場におけるブランド認知度と顧客の忠誠心の向上を目指しており、ブランデッドゲーミングイベントなどを通じてゲーマーとの関連性を深めている。
- マクドナルドとコカ・コーラは、ゲーミングをマーケティングチャネルとして引き続き実験的に取り組んでおり、2024年にはその戦略がさらに進化する可能性があるとされている。
マクドナルド(McDonald’s)とコカ・コーラ(Coca-Cola)にとって、ゲーミングは2024年も依然、実験の場となる。
近年、ゲーミングおよびeスポーツはエンターテインメントチャネルとして台頭著しいが、マクドナルドとコカ・コーラはいまだ、ゲーミングオーディエンスにおける成功を示唆する主要パフォーマンスメトリックスを見極めている。現段階では差し当たり、両社ともに実証済みのKPI、ブランドアウェアネスとブランドロイヤルティに頼っている――少なくとも、数字を精査する際はそうだ。
「現時点では、すべてはテストだ――つまり、出てきた数字は好ましいものかもしれないが、それと照らし合わせられる基準があるのか? と問われれば、答えは必ずしもイエスではない。というのも、これはまだ極めて新しいデータだからだ」と、マクドナルドのローカルクライアントに代わってeスポーツパートナーシップを扱うエージェンシー、デイビス・エレン・アドバタイジング(Davis Elen Advertising)のVPパトリシア・チャンバーズ氏は話す。「ゲーミングスペースのマーケターには、たとえばニールセン(Nielsen)といった何十年もの蓄積のあるデータが、つまり、現実的予測を立てられるレベルの過去データがない。そのため、時にはバックエンドで自ら集め、読み込んでいくしかない」。
ブランドアウェアネスとアフィリエーション
マクドナルドがゲーミングマーケティングに対して取っているこのテスト&ラーン姿勢は、サプライ側の者たちにとって、必ずしも悪い話ではない。というのも、ブランド勢やマーケター勢との、彼らの理解できる言語を使ってのエンゲージに意欲的なゲーミング企業にしてみれば、それは好機を意味するからだ。カレッジゲーミングプラットフォーム、ブラグ・ハウス(Brag House)はたとえば、ブランデッドゲーミングトーナメントを開催し、マクドナルドのアプリのダウンロード数増に寄与し、先頃、同社およびコカ・コーラとのパートナーシップの延長に成功している。
「幸いなことに、我々には多くのクライアントがおり、彼らはオーセンティックな繋がりを本気で構築しようと努めるなかで、我々に耳を傾けてくれるし、そのうえで彼らが目を向けるのはリテンションにほかならない――彼らはブランドアウェアネスに目を向け、アフィリエーションに目を向ける」と、ブラグ・ハウスのCEO/共同創業者ラベル・ジュアン氏は話す。氏はただし、この成功を裏付ける具体的な数字は明かさなかった。「つまり、ある意味、『ねえ、このプロダクトを買ってくれる人、いないかな?』ではなく、たんに『これは素晴らしいプラットフォームです』と言うことで宣伝するのと同じだ。事実、マクドナルドは一貫してスポンサーであり続けてくれている」。
実際、ゲーマーらにとっても、ブラグ・ハウスとの提携におけるコカ・コーラのいわば放任的姿勢は、従来型の広告チャネルを通じてゲーミングオーディエンスへのリーチを図っていたこれまでの姿勢と、良い意味で対照的なものと言える。同社のCM「リアル・マジック(Real Magic)」は後者の典型であり、2021年の投入後間もなく、広くゲーマーたちの不評を買った。[続きを読む]
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