
- 広告バイヤーたちはストリーミング広告セラーのあいだでの激しい競争により、より革新的な広告オプションの増加を期待している。
- ストリーミングサービスは広告オプションを増やし、同時に広告負荷の過大な増加を防がなければならないプレッシャーを感じている。
- 革新的な広告に対する需要が高まっているが、広告主の側には限界があり、中断時間の増加が視聴者に与える悪影響も懸念されている。
ストリーミング広告市場の新しさと比べて、その主要な広告製品はずいぶんと古風だ。
従来のTVと同じスタイルの広告が、ストリーミング広告市場の大勢を占めている。昔ながらの15秒スポットや30秒スポットが広告主のメディアプランの主役を務めるなか、広告バイヤーはストリーミング広告セラーのあいだでの競争激化が、より革新的な広告オプションの増加をもたらすことを期待している。
「(オーディエンスの)インクレメンタリティで従来型TVとは勝負できない。多くの人々がプレミアムコンテンツを楽しんでいるため、コンテンツでも勝負できない。何か斬新なものを見せてほしいという市場の期待が高まっている」と、あるエージェンシー幹部は述べる。一方、「誰もが混戦を抜け出そうとアテンションを求めるなかで、この分野では広告イノベーションとインタラクティブ広告が増加すると考えている」と、別のエージェンシー幹部は見解を示した。
ストリーミング広告の新フォーマット
広告イノベーションへの注目の高まりは明白だ。今年の初め、グループエム(GroupM)はディズニー、ロク(Roku)、NBCユニバーサル(NBCUniversal)、YouTubeなどで構成されるグループの創設を発表し、新たなストリーミング広告フォーマットの開発加速を掲げた。一方、ディズニーは自社の技術スタックとデータを活用し、CESで直接購入が可能な新しい広告フォーマットを披露した。QRコードさえ復活を果たしている。
「QRコードは重要な要素のひとつだと思う。何年も前にQRコードは死んだと思っていたため、かなり意外だ。こんな展開を誰が予想しただろうか」と、先述の2人目のエージェンシー幹部は語った。
「QRコードの復権は、誰も予想しなかった大きなニュースであり、この分野で注目の的となっている。測定可能であることが大きい」と、CMIメディアグループ(CMI Media Group)のデジタルアクティベーション担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるアンドリュー・ミラー氏は、2023年12月に開催されたDIGIDAYプログラマティック・マーケティング・サミットの壇上で語った。
正確にいえば、ここ数年ストリーミング広告フォーマットにまったく新展開がなかったわけではない。Huluは早くも2019年に一時停止広告を導入し、このフォーマットはNBCユニバーサルのピーコック(Peacock)やワーナー・ブラザース・ディスカバリー(Warner Bros. Discovery)のMaxに採用された。予定されているAmazonプライム・ビデオの広告付きプランの開始は広告費をめぐる競争をさらに激化させるだろうが、ストリーミング広告市場の競争はようやくイノベーションを促すに至ったといえる。[続きを読む]
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