
ソルトレイクシティのプライベートエクイティ企業である2.0ベンチャーズ(2.0 Ventures)がことし5月、フィートクロージング(Feat Clothing)というアパレルブランドの過半数株式を取得したとき、2.0ベンチャーズはフィートクロージングが示した「飛躍的な成功」を喧伝した。具体的には、プレスリリースにフィートクロージングが2022年3月の最後の資金調達ラウンドで達成した7500万ドル(約119億円)の評価額が示されていた。
2.0ベンチャーズは買収前の成長指標や買収規模については明らかにしなかった。しかし、フィートの買収がプレスリリースで宣伝されていた高い評価額を超えていなかった可能性が高い兆候が存在する。
モダンリテールが話を聞いた複数の情報筋によると、フィートのオンライン売上高は2021年にピークに達した。公の書類で指摘されているように、買収までの数カ月間、少なくともひとりの投資家はフィートの売却から多額の利益が得られるとは期待していなかったという。
成長の停滞とゾンビブランド化の危機
プロ以外の投資家にベンチャーキャピタルへの露出を提供するインターバルファンドであるザ・セーターカシミアファンド(The Sweater Cashmere Fund)は、フィートを支援した1社であり、SAFE(将来株式取得略式契約)を通じてフィートに投資した。ザ・セーターカシミアファンドの最新の年次報告書はフィート買収が発表されるわずか2カ月前の3月31日に提出されたが、そのなかでザ・セーターカシミアファンドは、フィートへの投資の公正市場価値は同社が支払った金額よりも低いと推定している。
近年、フィートの野心的な成長計画が停滞していることを示す兆候はほかにもあった。2022年7月にオープンしたサンタモニカの小売店はその後閉店。リテールドライブ(Retail Dive)の記事では、買収当時フィートの従業員は7人とされている。
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The post 成長停滞の D2C ブランドとゾンビ化の実態:フィートクロージングの買収から見る現状 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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