
ニュースパブリッシャーのアクシオス(Axios)がエンターテインメント部門の設立を正式発表したのは、ことしの1月のことだった。同社は早くも、オリジナル番組・映画制作への進出をさらに拡大することを視野に入れている。
アクシオスでオリジナル番組部門の責任者を務めるエリカ・ウィノグラッド氏は、コロラド州ベイルで3月末に開催された「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT」で登壇し、こう語った。「いずれは制作をインハウス化して、ノンフィクション市場で自社制作の番組を流せたい。それができたら、ノンフィクション以外の番組にも手を広げていく」。
アクシオス・エンターテインメント(Axios Entertainment)は現在、キャンプファイアー・スタジオ(Campfire Studios)などの外部の制作会社に自社番組の制作を任せており、これには、アクシオスのエディトリアルディレクターであるレイサ・ゼイディ氏も関わっている。ゼイディ氏はこれまでに、同社のエディトリアル動画戦略の中心的存在だった2018~21年放送のドキュメンタリーシリーズ「アクシオス・オン・HBO(Axios on HBO)」の制作に携わっていた人物だ。
インハウス化のタイミング
ゼイディ氏はリサーチや取材の準備を担当するほか、重要度の高いインタビューなどの要所では現場に足を運んで撮影に立ち会っており、基本的にはアクシオスと制作チームの渉外係のような役割を果たしているという。しかしながら、番組制作をインハウス化できれば、アクシオスはより多くの利益を手にできるようになる。
「率直にいえば、(制作を外注すれば)せっかくの収益を上げるチャンスをふいにすることになる」と、ウィノグラッド氏は語る。ただし、外注スタイルが理にかなっているのであれば、アクシオスは今後も外部の制作会社と共同で番組を制作していくという。
どの程度のコストが出ていくのか同氏に尋ねてみたところ、番組制作費の50%が外部の制作会社のところへ行くという答えが返ってきた。そのうえで同氏は、「さまざまな番組の物理的な制作インフラを償却する方法もある。いわゆる『ビルバック』というもので、そこでもいくらか余分に稼げる。あと何本か番組を送り出したら、そのときが制作のインハウス化に最適のタイミングだと考えている」と語った。[続きを読む]
The post 拡大する Axios のエンタメ部門。コンテンツ過多の時代に「番組」を売り込む戦略 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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