
- Amazonは広告管理ツール「コンプリートTV」を導入し、TV広告市場の自動化と最適化を進めている。
- 豊富なファーストパーティデータを活用し、広告のターゲティング精度を向上させ、効果的な広告配置を実現する。
- Amazonは広告費の流入を促し、ストリーミング広告市場での影響力を強め、TV広告の未来を支配しようとしている。
AmazonのTV広告に対する支配力は強まり続け、いまや業界最大の取引の場であるアップフロント契約とスキャッターマーケット予算を手に入れようと狙っている。そのためにAmazonは、コンプリートTV(Complete TV)をローンチした。これは、複雑なことで悪名高い広告投資の管理プロセスを、「カートに入れる」ボタンをクリックするのと同様に、シームレスにできるよう設計されたツールだ。
売り込み文句はシンプルで、「コンプリートTVは、AIを活用したレコメンデーションを提供し、プライムビデオ(Prime Video)やそのほかの有料ストリーミングパブリッシャーの支出を最適化する」というものだ。キャンペーンの詳細とターゲットオーディエンスを入力すると、理論上は、Amazonの機械学習モデルが残りの部分を処理し、リニアTVとストリーミングTVの両方でリアルタイムに予算を配分する。
マーケターにとって、このような自動化は、業界の永続的な頭痛の種である「アップフロント契約の完全履行」に取り組むものとなる。これまでは、オーディエンスの行動の移り変わり、一貫性のない測定、直前のインベトリー(在庫)の変動などにより、広告主が計画通りに予算を投じることは困難だった。そのため、不足分を補うためにスキャッターマーケットに資金を移動させようと奔走したり、最悪の場合、冗長なリーチに予算を浪費したりすることもある。
AmazonはコンプリートTVを、こうした非効率を解決するものと位置づけている。同社の広告事業であるAmazon Adsのバイスプレジデント、ケリー・マクリーン氏は次のように話す。「我々は、広告主とパブリッシャーのあいだに割って入るようなことはしたくない。そこにはすでに協力関係がある。その代わりに、我々はパブリッシャーが事前に交渉したものを簡単に提供できるようにしたい」。[続きを読む]
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