米国の大手小売業者は、今年もホリデーシーズンの売上は平凡なものになると覚悟している。しかし、テム（Temu）、シーイン（Shein）、TikTokショップ（TikTok Shop）など中国のeコマースマーケットプレイスにとっては、楽しく明るいホリデーシーズンになりそうだ。
格付けブランドのムーディーズレーティングス（Moody’s Ratings）は11月25日、ホリデーシーズンの売上予測を発表し、米国のホリデーシーズンの売上は1％から3％増加すると予想した。これは昨年の3％増に比べてほぼ横ばいだ。
ムーディーズは、消費者支出が慎重なのは生活必需品、特に食品のコストが高いためだとし、今年は米国人のホリデーシーズンの支出習慣が抑制される可能性が高いと述べている。
一方、テム、シーイン、TikTokショップなど中国のeコマースブランドは、買い物客が掘り出し物を求めて超格安のオンラインマーケットプレイスに目を向けているため、米国でのホリデーシーズンの支出をより多く獲得しつつある。データ分析会社のアーネストアナリティクス（Earnest Analytics、アーネスト）が発表した、クレジットカード取引データを分析した最近のレポートによると、今年のホリデーシーズンはこれまでのところ、中国のeコマースブランドがほかの小売業者を上回る業績をあげている。
1年と少し前に米国デビューを果たしたTikTokショップの11月最初の2週間の売上は、昨年と比べて3倍以上になった。一方、2022年に米国に進出したテムの売上は18％増加し、シーインの売上は16％増加した。
これと比較して、Amazonの11月最初の2週間の売上は比較的横ばいで、スーパーマーケットチェーンのターゲット（Target）は売上が4％以上減少したとアーネストは報告している。全体として、消費者の今シーズンの支出は昨年と比べて1.4％減少している。［続きを読む］
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