
大方の予想どおり、Googleは自社ブラウザからのサードパーティCookie排除計画にブレーキをかけた。いまのところ、Googleは具体的なタイムラインを示していない――2025年に実現できれば、との願望だけだ。
この決定の意味や与える影響を論じる前に、まずは広告業界を現状に至らせた諸々の出来事や要因の理解が先決だろう。Googleは最新のゲームプランを変えるつもりはないとつい最近も断言しているのだが、業界はバタバタ状態が続いている。
静観するのは間違いではないが
1月は何かを始めるのに最適な時期だ。GoogleがChromeのトラフィックの1%、つまり約300億人のユーザー相当分のサードパーティCookie廃止を始めたのも、1月のことだった。
それにより、広告領域の幹部らは試すべきものを手にした。サードパーティCookieに対するさまざまな代替案が、Google自身のそれを含め、Cookieが完全に消えた後、どんな働きをするのか。彼らにはその目で確かめることができた。業界の一部がその機会に飛びついた一方で、様子をうかがう者たちもいた。
実際、大半は傍から見ていた。諸々を整理する時間はまだあるのだから、やみくもに飛びつく理由はない。Googleのタイムラインはそもそもグレーな部分が多いのだから、なおさらだと静観組は確信していた。
多くの点において、待ちの姿勢は的を射ている。慌てると、諸々を整理し、持続可能なデータ戦略を立てるなかで、既存の広告計画を崩壊させてしまいかねないからだ。だがその一方で、Googleがトラブルの種が詰まった缶を道の先に向かって蹴りつづけるなか、その様子を黙って眺めているのは無謀とも言える。
いつの日か、その道は行き止まりとなり、Googleは実際にCookieを廃止する。数年前に消えたSafariやFirefoxをはじめとするブラウザの例に倣い、少なくともトラフィックの1%以上については、そうするだろう。となれば、広告幹部らははるかに多くの問題と対峙させられる。Cookieが減るほど、Chromeにおける彼らの広告は不安定になるからだ。[続きを読む]
The post 薄々予想していたのに、 なぜ我々は Cookie 廃止が延期されるたびに右往左往するのか? appeared first on DIGIDAY[日本版].
Source: New feed
