
Google ChromeにおけるサードパーティCookieの廃止が目前に迫り、アドテク業界は新時代の崖っぷちに立たされている。
この変更をめぐっては過去4年間、デジタルメディア業界全体が頭を悩ませてきた。まさしくビジネスの生命線とあって、アドテク業界大手のあいだでは、オンライン広告ターゲティングの代替技術を模索する動きがみられる。
業界最大の独立系アドテク企業、ザ・トレード・デスク(The Trade Desk)のCEOを務めるジェフ・グリーン氏が、「カンヌライオンズ国際クリエイティビティフェスティバル2023」の開催中に米DIGIDAYの取材に応じた。
インタビューでは、同社がCookieの代替として打ち出すユニファイドID2.0(Unified ID 2.0:以下、UID2)の展開について、パブリッシャーを含む業界最大の利害関係者との関係について、さらにはGoogleについて話を聞いた。
以下、読みやすさのために編集を加えてある。
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――最近いくつかの発表をされたが、それらはどのような点で重要なのか?
ひとつ目は、ワーナーブラザーズディスカバリー(Warner Bros. Discovery)による発表だ。UID2を採用するコネクテッドTV(以下、CTV)のプレーヤーがまたひとつ増えたことになる。また、この技術を開発してオープンソース化したのが我々であることを念押しできる。
ふたつ目は、ヨーロピアンユニファイドID(European Unified ID:以下、EUID)に関する発表だ(UID2の欧州版であるこのIDソリューションはさまざまなブランドやパブリッシャーの支持を拡大している)。これはUID2と全くの別物というわけではなく、同様のオープンソース技術に基づいて構築されているが、米国と欧州のあいだでデータを共有できないように、スペースを分けて作成されている。
それにより、EUIDは市場で最もEU一般データ保護規則(GDPR)に準拠した技術といえるものに成長することができる。消費者が自分の嗜好を広く反映させられるためだ。消費者は基本的に、自分の嗜好を電子メールアドレスという最も安全な個人識別情報(PII)に結びつけることになる。
The post 「 Google のCookie廃止は戦略ミスだ」:ザ・トレード・デスクCEOが語るアドテク業界の難局 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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