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良質な インベントリ の厳選を進めるグループエム。パブリッシャーに与える影響は

プログラマティック広告市場で入手可能な広告インベントリー(在庫)を、よりよくコントロールしようとする取り組みのなかで、グループエム(GroupM)のようなSSP所有者は、どのドメインで売却したいかを厳しく取り締まってきた。

アドテク界のプレイヤーは、広告キャンペーンのパフォーマンスを向上させ、同時にパブリッシャーにとっての潜在的CPMを増加させることを主目的に、プログラマティック市場に出現する広告掲載のみを目的としたサイト(Made-for-advertising:以下、MFA)数を減らそうとしてきた。マーケターの多くは、除外リスト、つまり不適切または違法なコンテンツのためにブロックされるWebサイトに精通しているが、オープンなプログラマティック市場において、広告主のキャンペーンが実際の人々に見られることをより確実にするために、ドメインのキュレーションをさらに推し進めようとしている。

グループエムの「m-List」は、英国でのみ利用可能な「インクルージョンリスト(受け入れリスト)」で、ビューアビリティと不正リスクを評価するダブルヴェリファイ(DoubleVerify)、Integral Ad Science、ジャウンス(Jounce)のような検証企業に基づく基準と、m-Listに掲載されているサイトが実際の人間によって訪問され、MFAでないかどうかをチェックするm-List監督委員会による手作業の検証を組み合わせて厳選された約6000のドメインが掲載されている。

m-Listとは?

グループエムの英国チームは、3年前にm-Listの初期バージョンを導入し、英国部門のプログラマティックインベントリーのすべてに実装した。同社のエンゲージメントおよびオペレーション部門のディレクターを務めるデイブ・サンダム氏は、「最初にプログラマティック広告のサプライチェーンのクリーンアップに着手したのは約6年前だった」と語る。

時間の経過とともに、m-Listは英国におけるグループエムのプログラマティック広告キャンペーンの95%で使用されるようになった。これには同社のプログラマティック企業であるザクシス(Xaxis)とファインキャスト(Finecast)を通じて販売される、すべてのプログラマティックキャンペーンも含まれている。

「クライアントが『どうしてもこのドメインでキャンペーンを行いたい』と言う場合に時折いくつかの例外はあるが、それは通常、我々がm-List用にそのクライアントを審査していないか、彼らの方にそのパートナーとの関係があることが多い」とサンダム氏は言う。

なお、m-Listは一旦作成したらおしまいというものではない。少なくとも四半期に一度、グループエムのプログラマティック広告のスペシャリストで構成される委員会が、(サンダム氏は名前を明かさなかったが、グループエムと取引関係がある50~60のパブリッシャーに由来する)約6000のドメインをレビューしてリストに掲載する基準を満たしているかどうかを確認し、新しいドメインの候補を審査している。

m-List掲載の基準は?

グループエムの基準は、不正行為とブランドの安全性に基づいているが、「その基準は業界のベンチマークに合わせて3~6カ月ごとに更新されている」と、サンダム氏は話す。基準の範囲は、広告のビューアビリティと広告の混雑度合いに基づいて設定されており、現在のビューアビリティの基準値は60~80%になっている。これについては、「インターネット全体でビューアビリティが全体的に改善されたため、基準範囲も時間の経過とともに引き上げられている」と同氏は言う。

m-Listに含まれるドメインがこれらの基準を下回ったとしても、自動的にリストから削除されるわけではない。その代わり、サンダム氏のチームはそのパブリッシャーと協議し、彼らの評価基準を改善する支援をするという。

委員会のメンバーによって行われる人的検証は、パブリッシャーが合法的に得た連絡先情報やシミラーウェブ(Similarweb)のようなパートナーを通じて、Webサイトへのトラフィックパターンがどのようなものかを含む変数を分析することにより、サイトが実際のトラフィックを計測しているかどうかを評価する。

「我々は、コンテンツやユーザーを犠牲にしてビューアビリティを高めるためにシステムを悪用するサイトがないように意識しなければならない。我々が人の手によるチェックを追加している理由もここにある。また、外部プロバイダーに対するMFAチェックも行っている」とサンダム氏は語る。

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