
- Robloxの広告事業自体はまだ十分とは言えないものの、Robloxに投稿されるブランドコンテンツや関連するバーチャルエコノミーが好調であり、それはプラットフォーム全体の向上に貢献している。
- Roblox主要制作スタジオのゲームファム(Gamefam)はRobloxパートナープログラムに不参加だが、パートナープログラムには注目しており、将来の参加を検討している。
- データに関して、「現在Robloxは他社を大きく引き離している」と、ゲームファムのジョー・フェレンツCEOは言う。これは、Robloxがほかよりもはるかに堅牢なデータツールを持っているからだ。
Roblox(ロブロックス)の広告収益は成長しているが、その度合いは依然として低調なままだ。同社はこの1年をかけて広告収益の増加に取り組んできたが、11月8日の2023年第3四半期収支報告会で広告に関して言及した際、経営陣は慎重な態度を崩さなかった。
「実質的な広告収益はかなり少ないものの、ブランド各社がRobloxに投稿しているコンテンツに加え、そのブランド自体も好況だ。また、ブランドには関連するバーチャルエコノミーがあり、Robloxのバーチャルエコノミー全体に統合されている」と、RobloxのCFOマイク・ガスリー氏は話す。「そのため、広告収益の金額自体は少なくても、すでにプラットフォームに貢献している」。
11月8日の収支報告では、広告収益の話題が度々取り上げられたが、Roblox経営陣は、話がプラットフォームのプログラマティック広告導入に向けられると、少しばかり口が重くなったが、投資家に対しては、11月15日に予定されたRobloxの投資家向けイベント「インベスター・デイ(Investor Day)」で情報を提供すると説明した。同イベントのレポート記事がこちら。
さらに多くのブランドに、プログラマティック広告とオーダーメードのブランド体験、その両方を利用して、プラットフォームに予算を落としてもらいたいというRobloxの期待がはっきりと見て取れる。2024年に向けたRobloxのブランドエコシステムの状況を知るため、米DIGIDAYは、Roblox主要制作スタジオのゲームファム(Gamefam)のCEOジョー・フェレンツ氏に話を聞いた。Q&A形式でお届けする(米DIGIDAYのコメント付き)。
なお、以下の対談内容は、簡略化と明確化のため編集を加えている。
ゲームファムが下したRobloxパートナープログラム(Roblox Partner Program)不参加の決断に関して
ジョー・フェレンツ氏:ゲームファムがパートナープログラムに参加していないのは、引き続き弊社独自のネットワークと仕様フォーマットに絞ることにしたからだ。それに、前四半期中、弊社がRobloxとフォートナイト(Fortnite)、両方のプラットフォームで、広告キャンペーンと大規模な統合を数多く展開したことも関係している。
とはいえ、このパートナープログラムには大いに注目している。このプログラムにはいくつか要件があり、ゲームファムではすでに年間数百万ドルレベルの広告ネットワークを立ち上げているため、これまでどおり、パートナープログラムの様子を見ることにした。どのように展開していくのか、弊社が参加するとしたらどのタイミングが適切なのかを見極めていこうと思う。
米DIGIDAYコメント(以下、DD):Robloxパートナープログラムは、Robloxがマーケティングチャネルとして正式に認められるために、同社が理想とする方法のひとつだ。しかしながら、同プログラムは、参加企業のなかでも電通のような影響力のあるエージェンシーを重視する一方で、Robloxにおける広告の目玉ではない。
ゲームファムの広告事業はRobloxの助けがなくても成功できるほど大きく、それは数字を見れば明らかだろう。同社の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ(英題:Sonic the Hedgehog Sonic)」は、Robloxでこれまで最高の人気を誇るブランド体験であり、フェレンツ氏が米DIGIDAYに話したところでは、ゲームファムは同社の広告ネットワークで1日あたり数億分ものエンゲージメントを生み出しているという。[続きを読む]
The post Roblox とほかのゲーミングプラットフォームは何が違うのか。クリエイターの意見は appeared first on DIGIDAY[日本版].
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