
マーケティング/メディア業界の関係者が今、話したくて仕方ない(だが実際にはあまり話していない)頭痛の種があるとしたら、それはブランドセーフティとアドフラウどの回避という問題だろう。
全米広告主協会(ANA)のプログラマティックアドフラウドと無駄遣いに関する先日の報告書から、カンヌのメインステージのパレまで、デジタル世界に投じられたマーケティング費の無駄の多さと実体の乏しさにまつわるマーケターとエージェンシー幹部の嘆きが響き渡っている。
キャンペーン設計が意図した通りにおこなわれているか?
アドテク/マーテクのスタートアップであるアドフィデンス(Adfidence)は、マーケターの社内担当部署やエージェンシーに、こうした問題が深刻化する前に対処するためのツールを提供するとうたっている。同社のサービスはクラウドベースのダッシュボードであり、すべてのデジタルキャンペーンの測定と最適化のツールを、初期設定と日単位のリアルタイムの両方で提供する。
共同創業者のヤツェク・フルシチアニー氏は、このアプローチを「キャンペーン・セットアップ・ガバナンス」と呼び、世界の広告主にブランドセーフティリスクを大規模に回避するためのツールを2月7日に発表した。クライアント(およびメディアエージェンシー)はキャンペーン目標を設定し、アドフィデンスにプラットフォームとDSP(デマンドサイドプラットフォーム)へのアクセスを許可するという形をとる。
その後、アドフィデンスはプラットフォームの既存の機能を利用し、インベントリフィルター、提示位置のガイダンス、コンテンツカテゴリー、チャネル、パブリッシャー、トピック、キーワードなどの項目について、選択、除外/ブロックリスト、包含リストを駆使してインベントリーの不適切な選択を抑制する。たとえば、ブランドはGoogle動画パートナーやGoogle検索パートナーを除外して、日々のモニタリングを通じてグローバルなコンプライアンスを確立することができる。
独立系のアドテク業界アナリストであるトム・トリスカリ氏は、アドフィデンスのようなサービスの必要性は明白だと語る。「アドフィデンスのようなテクノロジーは、キャンペーン設計が意図した通りにおこなわれており、キャンペーンの出発点がブランドの価値や方針と合致する、問題のないものであることを保証するものだ」と、トリスカリ氏は説明する。
「とても理にかなっており、うまくいくだろう。キャンペーンをクレープのレシピのようなものだと考えると、卵、砂糖、牛乳、水、溶かしバター、小麦粉を材料として使うはずが、卵が抜けていて、小麦粉が多すぎれば、クレープではなくビスケットができてしまう。広告主が求めているのがクレープだけだとしたら、この違いは重大だ」。
KPIとKPIの達成プロセスにある盲点
フルシチアニー氏は、Facebookの元プロダクトマネージャーであるミハル・ソビエスキー氏とともにアドフィデンスを創業した。同氏によれば、すでに契約を結んでいるクライアントには、バイエル(Bayer)、ペプシコ(PepsiCo)、キンバリークラーク(Kimberly-Clark)、レキット(Reckitt)などがある。その他の大手消費財メーカーも、クライアントとしての契約交渉を進めている段階であるためとして名前は伏せたものの、まもなくここに加わる見込みだという。
また、クライアントの多くは米国企業だが、フルシチアニー氏と35人の社員たちはメディアのグローバル責任者たちに利用を呼びかけ、企業全体として広告設定の水準を保つことを勧めている。[続きを読む]
The post ブランドセーフティ が不安? 広告主が見落としている「キャンペーン設計」の盲点 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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