
ゲーム業界にレイオフの波が押し寄せ、eスポーツが特に大きな打撃を受けていることから、業界のベテランのなかには、eスポーツの未来についてそれほど楽観していない者もいる。
eスポーツ業界の物語は常に、最高レベルのゲームによって生み出される真の情熱と、eスポーツのファンダムを実際の収益に変えるという、地味だが重要性が増す一方の課題とのあいだでバランスを取ってきた。
剥がれたメッキと問われる真価
何年にもわたって、着実に増加している視聴者数は、もうすぐ黒字化すると投資家に確信させるのに十分だったが、2024年になって、そうした「メッキ」が剥がれつつある。
eスポーツ業界が苦戦を強いられているにもかかわらず、業界を長年見てきた者たちのあいだでは、現況について依然として意見が割れている。1月に見られたレイオフは、eスポーツがゲーム開発者にとってマーケティング費用以上のものには決してならない証拠だと信じる向きもあれば、黒字化に向けた道への業界の必要な修正とみなす向きもある。
eスポーツの現状をある程度明らかにするため、DIGIDAYは2月8日に業界の有数のジャーナリストと観測筋を迎えてXスペース(X Spaces:旧称Twitterスペース)をホストした。その要点をいくつか紹介しよう。
業界の多くの起業家が賭けに失敗
状況のシニカルな側に偏った参加者は、オーバーウォッチ・リーグ(Overwatch League)やエンターテインメントネットワークのベン(Venn)など、近年に公に破綻したeスポーツリーグや企業をいくつか挙げ、eスポーツをより良いものにしたり効率を高めたりする能力にもかかわらず、この業界の未来のベンチャーが潜在的に失敗する運命にある理由を示した。
より持続可能または公平な形での業界構築を依然として目指しているeスポーツ企業は、まだ数多くあるのが事実なのは確かだが、ジャーナリストのジェイコブ・ウルフ氏など、ベテランの業界観測筋は、投資家が、2024年にeスポーツにさらに多くの資本を投入するには、あまりに何度も痛い目にあってきたと考えている。これは、自身の制作会社オーバーカム(Overcome)の資金調達を試みる際に、ウルフ氏が個人的に体験した課題だ。
「eスポーツ界のあらゆる誇大宣伝およびFOMO(Fear Of Missing Out、チャンスを逃すことへの恐れ)によって痛い目にあった者について人々が話す時、焦点の多くはすぐに投資家に向けられる。だが、それはブランドも同様だ。私はこの数年間に、大手ブランドの代理人であるエージェンシーと個人的に話したが、欺かれて、実際にはうまくいっていないものを売りつけられたと語るエージェンシーが多かった」とウルフ氏は語った。[]
The post eスポーツ の未来は明るい? 暗い? 業界関係者が指摘する2つの課題 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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