
CTVのIDを取り巻く状況が変化してきた。あるいは、ようやくのことでこの状況に至ったというべきかもしれない。
サードパーティCookieの終了により、ウェブパブリッシャーや広告主によるユニバーサルIDの導入に拍車がかかっている。その代表格のひとつが、ザ・トレード・デスク(The Trade Desk)のUnified ID 2.0(UID 2.0)だ。
こうしたユニバーサルIDがCTVに拡張されることで、広告主は、自社のCTVキャンペーンに同様のターゲティングを行い、CTV広告セラーは広告主に働きかけて、TV画面に投入してもらうオンライン広告の予算を増やせる。そんなチャンスを生み出すのが、これらユニバーサルIDだ。
「売上が25~30%一気に増えた」
フーボ(Fubo)のグローバル広告業務担当バイスプレジデントを務めるジェニファー・ヘス氏は、次のように語る(ストリーミング有料TVサービスを提供する同社は、2021年2月にUID 2.0を導入している)。
「UID 2.0の誕生はCookieの終了という要素を無視できないが、(Cookieの終了自体は)CTVに影響はない。信号の豊かさという意味では、CTVが常に上回っていた。そもそも我々はCookieに依存していなかった。UID 2.0導入がCTVにもたらすメリットは、信号の標準化だ。これにより、我々のようなパブリッシャーにも、収益性の高いイベントへの道が開かれた」。
つまり、Cookieがなくても、CTVの広告インプレッションは実入りがよかった。しかし、UID 2.0といったCookieに代わる識別子をCTVの広告インプレッションに付けることで、その実入りがより良くなることがわかりつつあるのだ。
同じくストリーミング有料TVサービスを提供するファイロ(Philo)も、UID 2.0の導入を2023年9月に発表した。同社広告部門の責任者を務めるリード・バーカー氏は、「売上が25~30%一気に増えた。たちまちのうちに」と語る。
ヘス氏が具体的な数字を示すことはなかったが、フーボもまた、UID 2.0をインプレッションに付加するや、広告売上とフィルレートの増加を記録した。[続きを読む]
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