
アニメは長年、地下でうごめくオタク向けのニッチな存在でしかなかったが、いまやメインストリームの一画を担うまでに成長した。
そして2024年、マーケター勢はチェックに余念がない。ことしは実際、マクドナルド(McDonald’s)といった大手ブランド勢が拡大を続けるZ世代のアニメオーディエンスの気を引くべく、投資を始めている。
「かつてのアニメは幅広い人気を有する存在からほど遠かった」と聞くと、現在の若者は驚くかもしれない。クランチロール(Crunchryoll)といった専門ストリーミングサービスが普及したおかげで、日本のアニメはいまや、かつてないほどアクセスしやすくなった。
アニメに本腰を入れ始めたブランドたち
とはいえ、カルチャー界でいくら人気があろうが、真の意味でメインストリーム入りするのはやはり、ブランド勢や広告主勢が本腰を入れてからの話だ。そして2024年、彼らは本腰を入れている。
「2024年は、ブランド勢がアニメ分野に特化したグローバル戦略を立てる元年になる。たとえば、スポーツ業界や音楽業界、ゲーミング業界などに対するのと同様の戦略を設けることになる」と、アニメおよびゲーミング分野専門のコンサルティング企業、オニ・ビジョン(Oni Vision)の創業者タチアナ・タッカ氏は話す。
「そうしたものをグローバルな規模で目にするようになったのは、基本的には、ここ最近のことだ」と言う。
アニメが2024年、ブランド勢お気に入りのマーケティングツールにいかに――そしてなぜ――なったのか、以下に簡単にまとめた。
鍵となる数字
- マクドナルドは2月27日、同社初となるアニメを基軸にしたマーケティングキャンペーンを開始した。架空世界のチェーン店「ワクドナルド(WcDonald’s)」が舞台のアニメナラティブだ。同キャンペーンはすでに、少なくとも高エンゲージメントの点では多大な成功を収めており、キャンペーンの紹介動画の英語版はあっという間に25万回以上視聴された。「ワクドナルドはブランドが外部からカルチャーを侵食して利用するのではなく、有意義で信頼を寄せられる立ち位置を見つけることで、カルチャーにいかに貢献できるのかを示す、最上の一例だ」と、エージェンシー、バーチュー(Virtue)のAPAC戦略部門トップ、フイウェン・トゥー氏は話す。
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