
パブリッシャーはサイト内検索からゲームまで、あらゆる機能においてジェネレーティブAI機能をテストしている。だが、これらの機能の収益化はなかなか進んでいない。一部のパブリッシャー幹部は米DIGIDAYに対し、ジェネレーティブAI機能に広告を掲載して収益化する準備はまだ整っていないと答えた。
ほかのデジタルパブリッシングの分野と同じくこうしたAIによる体験の収益化には、パブリッシャーでもAI企業のあいだでも、サブスクリプション派と広告派の2つに分かれている。
オープンAI(OpenAI)はより高機能なバージョンの「ChatGPT」を利用するユーザーにサブスクリプションへの加入を求め、インジェニオ(Ingenio)などのパブリッシャーは、AIチャットボットと対話できる回数を増やしたいユーザーに料金の支払いを求めるサブスクリプションを導入しはじめている。一方バズフィード(BuzzFeed)はGPTを搭載したゲームでブランドスポンサーシップを販売し、ジェネレーティブAI検索エンジンのPerplexity(パープレキシティ)は、アドウィーク(Adweek)によると、ユーザーからの質問に対する回答の近くにオーガニックな質問やブランドスポンサーによる質問などおすすめの関連質問を表示し、その周りにネイティブ広告を掲載することを計画しているという。
AIの収益化をテストしながらも実装しない理由
2023年にリリースされたアウトサイド(Outside)のAI搭載チャットボット「スカウト(Scout)」は、アウトサイドの有料購読者のみが利用できる。いまのところ、スカウトではそれ以上の収益化は行われていないが、同社メディア戦略および企画担当シニアディレクターのケイティ・クルックシャンク氏は米DIGIDAYに対し、このチャットへの広告追加は「今後のフェーズで実現するはずだ」との考えを示した。ただし同氏は、アウトサイドの購読者数やスカウトの利用者数については明言を避けている。
インジェニオのメディア担当プレジデントを務めるジョシュ・ジャフェ氏によれば、同社はほかとは異なるアプローチを取り入れており、チャットボットの購読や登録に焦点を当てているという。インジェニオのAIチャットボット「ヴェダ(Veda)」では、プロンプトを3回入力したユーザーに登録画面を表示している。また「イーサ(Ether)」と呼ばれるチャットボット機能の次期製品では、電話番号の入力を求めるという。その次に、チャットボットでメッセージを購入できるサブスクリプションの加入を促すという仕組みだとジャフェ氏は説明した。同氏はヴェダのサブスクリプションに加入しているユーザー数については明らかにしていない。[続きを読む]
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