
- 2025年春夏シーズンの楽天ファッション・ウィーク東京では、オリジナル素材を多く使用し、クラフトマンシップを前面に打ち出したコレクションが見られた。
- 一部のブランドは、高品質な国産生地を使ったコレクションで、中国や韓国といった海外市場での取引を拡大している。
- デザイナーたちは、オリジナル素材を駆使して模倣を防ぐとともに、ブランド独自のスタイルを確立するための努力を続けている。
2025年春夏シーズンの楽天ファッション・ウィーク東京が閉幕し、9月中旬から各ブランドの展示商談会が始まっている。今季の特徴としてオリジナル素材の比率が上昇、さらにクラフトマンシップを前面に出すブランドが格段に増えた。春夏コレクションの半分以上をオリジナル素材で構成するブランドも少なくない。
オリジナル素材(服の生地)は、ファッションデザイナーが国内産地に出向き、自分の意向を反映した素材を工場(職人)と共同で制作している。織布や編み立て、染色整理加工といった技術を駆使するほか、カットジャカード、手捺染など職人の手作業で風合いを加味する。手間と費用、時間は掛かるが、素晴らしい素材であればそのブランドの価値も高まる。互いの意思疎通も重要だ。わかりやすい所では、ジーンズやトラッカージャケットの後加工(ダメージや洗い加工、ペイント)でオリジナル性をアピールするデザイナーもいる。
素材をはじめ、なぜクラフトマンシップをファッションに反映させるのか。いくつか理由がある。世界で勝負したいブランドであれば、オリジナル性の高いハイクオリティな素材は大きな武器になる。また日本は、高品質な織物や合繊、ニット、デニム生地などが産地で手に入る。その一方、欧州やアジアでは、国単位で高品質な素材はワンストップで手に入らない。生地製造の得意分野が国や地域によって分散している。
The post クラフトマンシップをファッションに反映させるデザイナーたち。多様化する競合ブランド、摸倣防止の観点も―― 楽天ファッション・ウィーク東京 から appeared first on DIGIDAY[日本版].
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