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Z世代がけん引する「 デュープ 」現象 高級ブランドはどう応えるか

記事のポイント

  • 米国では大手や新興ブランドがデュープ製品に注力し、SNSを通じて若年層の支持を集めている。
  • 製造のスピードと柔軟性が重視され、従来の長期開発から既存製品の模倣へと戦略が転換している。
  • デュープを巡る訴訟は増加傾向にあり、ブランドやインフルエンサーの法的責任が問われ始めている。

米国では、エルフビューティ(E.l.f. Beauty)、カラーポップ(Colourpop)、ロレアル傘下のニックス(Nyx)に加え、メイベリン(Maybelline)、カバ―ガール(CoverGirl)、ロレアル パリ(L’Oréal Paris)といった歴史あるマスマーケットブランドも、戦略の一環としてデュープ製品の販売に取り組んでいる。

一方で、デュープを軸に成長してきたグローバルブランドも、米国市場への参入を加速させている。オーストラリア発のエムコビューティ(MCoBeauty)は2024年末に米国展開を開始し、ドイツのコズノヴァ(Cosnova、CatriceおよびEssenceを展開)は、米国市場への注力からわずか1年で、2024年1月に年間売上10億ドル(約1420億円)を突破した。

市場調査会社ミンテル(Mintel)による2024年の調査では、メイクアップユーザーの7割がデュープ製品を購入した経験があり、そのうち半数以上がSNS上で積極的にデュープを探していることが分かっている。

「デュープ」という言葉は、「デュプリケート(duplicate=複製)」の略称であり、一般的には高価格な人気製品、特にラグジュアリーブランドのアイテムを参考にした低価格商品を意味する。デュープはあくまでも独自の名称やブランディングを持ち、本物になりすます「偽物(カウンターフィット)」とは異なる。

1990年代から2000年代にかけては、「デザイナーインポスター(模倣香水)」が冗談のネタにされることも多かった。しかし現在では、若年層の消費者が香水やメイクアップのデュープを自信をもって購入しており、こうした層の支持がビューティ市場を支えている側面もある。

エムコビューティと進化するデュープ戦略

たとえば、エムコビューティは、シャーロット・ティルブリー(Charlotte Tilbury)、ドランク・エレファント(Drunk Elephant)、ソル・デ・ジャネイロ(Sol de Janeiro)、ラネージュ(Laneige)などの人気ブランドの製品を模したデュープを、約3分の1の価格で販売している。ベストセラーの「Flawless Glow Foundation」は14.99ドル(約2132円)、「Miracle Flawless Pressed Powder」は9.99ドル(約1434円)で販売されているが、類似のシャーロット・ティルブリー製品はそれぞれ49ドル(約6977円)と28ドル(約3989円)である。エムコビューティは今年、全米1300店舗のターゲット(Target)と1700店舗のクローガー(Kroger)に導入された。

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