
- 販売スタッフはブランド体験の最前線に立つ存在であり、その教育と定着がビジネスの鍵を握っている。
- GoopやBluemercuryは、バディ制度やシナリオ研修、継続的なブランド教育でスタッフの力を引き出している。
- 「グラティス」や焼き菓子といった細やかな心配りが、現場との信頼関係と売上の双方を動かしている。
対面販売を行うスペシャルティ・ビューティリテール市場において、優れた販売員を育てあげることは、アートでありサイエンスでもある。それは企業の成否を分ける決定的な要素となり得る。
「多くの小売企業は本社チームにばかり投資し、店舗の従業員はもっとも切りすてやすい存在だと見なしている。しかし実際には、彼らこそもっとも重要な存在だ」と語るのは、メイクアップアーティストでブランドコンサルタントのメリディ・ウィックス氏だ。長年ビューティリテール業界で活躍し、かつては販売現場の最前線に立っていた。
「マルチブランドを扱う店舗で新規客と接すると、もっとも最初に聞かれるのは『あなたは何を使っていますか?』という質問だ」。
ウィックス氏は、バーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)、スペースNK(Space NK)、ザ・デトックス・マーケット(The Detox Market)など一流のビューティリテーラーで10年以上にわたり勤務し、ヴァイオレット・グレイ(Violet Grey)では初代店舗ディレクターを務めた。さらに、ビューティエージェンシーのクレーム・コレクティブ(Créme Collective)に4年間在籍し、複数のブランドのリテール戦略を支援してきた経歴を持つ。
「販売スタッフが大切にされていると実感できることは非常に重要だ。本社から来る社員と同じように特典が与えられ、自分たちもケアされていると感じられること。なぜなら、彼らこそが実際にビジネスを動かしているからだ」とウィックス氏は語る。
「ライファー(Lifer)」の存在が店舗の健全さを物語る
販売スタッフの定着率は、店舗運営がうまくいっているかを測る最良の指標のひとつである。「私たちは彼らのことを『ライファー』と呼んでいる」とウィックス氏は言う。「30年経ってもフレグランスカウンターに立ち続けているスタッフがいる。彼らは満足して働いており、丁寧に扱われている。そして彼らの豊富な顧客層が、繰り返し店舗に戻ってくる理由になっている」。
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The post 「店舗スタッフ」という 顧客体験 の最前線 米ブランドコンサルタントに聞く、優れた販売員の育て方 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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