
- マーケターは効率性を優先しAI導入を加速させる一方で、知的財産やブランド不正使用への対応は後手に回っている。
- ブランドはAIによる生成物の複製リスクや著作権保護の欠如に直面し、制御や監視にも限界がある。
- 業界は生成AIの影響をSNS時代の延長と捉え、明確な運用ルールがないまま「問題が起きたら対応する」姿勢を取っている。
マーケターによるAIツールの導入は、規則や法の整備が追いつかないほど急速に進んでいる。意図的かどうかは別として、広告業界全体が速さと規模を追求するあまり、知的財産の問題やブランドの不正使用など、長期的なリスクを置き去りにしている感が否めない。
ブランドやエージェンシーは生産性向上や業務効率化を理由にAIツールの導入を急ピッチで進めているが、パロディや偽広告を含め、AIが引き起こす波紋を見越した運用方針は不在のままだ。たとえば効果測定の問題、あるいは誰がいくつのパートナーとどのような形で連携しているかなど、AIは業務フローのさまざまな側面に多くの矛盾や不合理をもたらしている。
「いまや何でもアリだ」と語るのは、流せるウェットティッシュのブランド、デュードワイプス(Dude Wipes)の共同設立者でCMOを務めるライアン・ミーガン氏だ。「管理も制御も不可能だ。AI画像生成ツールを使えば、誰でもブランドキャンペーンを複製できる」。
その反面、AIを使わなければ、時代に取り残される。そこでマーケターたちは、AIの使用から生じる影響に対して、「問題が起きたらそのときに対処する」という姿勢を取ることにした。もちろん、無関心なわけではない。Digidayは本稿執筆にあたって6人のマーケターに話を聞いたが、その誰もが「以前にも同じことを経験している」と口を揃えた。
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The post AI で崩れるブランドセーフティ 止まらない無断使用と複製リスク appeared first on DIGIDAY[日本版].
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