dairy

AI に興味はあるが慎重なブランド広告主。エージェンシーはレクチャー役に

OpenAIによるChatGPTの登場を受けて、ジェネレーティブAIは広告主を魅了する業界の最新の注目技術となっている。少なくとも71%のエージェンシーがAIを取り入れ、チャットボットや言語モデリングなどの内部プロセスに活用している。

しかし、「クライアント側はAIソリューションを手に入れることを急いでいない」と、エージェンシーの幹部たちは言う。

「(AIの広告活用に関して)業界を率いるような取り組みをしたいと思っているクライアントは非常に少ない」と、デロイトデジタル(Dloitte Digital)の米国最高マーケティング責任者であるマーク・シンガー氏は言う。「非常に興味深いと思いつつ、自分にとって何ができるのか試してみよう、と全員が思っている」。

広告の未来にAIが重要な位置づけを持つ

AIにはブラックボックス問題がある。まだAIシステムがどのように計算や決定を下すのかを人間が理解していないという問題だ。このことが、この技術の発展に伴う細かなニュアンスにまだ追いついていない広告主たちのあいだで問題となっているかもしれない。

しかし、AIは確かに注目の的だ。今年のカンヌライオンズ国際クリエイティブフェスティバルのバズワードであり、昨年のAIを活用した広告費はスタティスタ(Statista)のデータプラットフォームによると3兆7000億ドル(約545兆円)に達すると言われている。

多くのエージェンシー幹部は、広告の未来にAIが重要な位置づけを持つことに同意しているが、それが具体的にどのようなものであるかについては意見が一致していない。なお、米国政府は今年の5月に初めてAIに関する方針を発表した。

人工知能自体は新しいものではなく、初出は1950年代までさかのぼる。オムニコムグループ(Omnicom Group)の機械学習の取り組みやビジネスアプリケーションについては、10年前にさかのぼる。同様にデロイトデジタルは、2018年のマグネティックメディアオンライン(Magnetic Media Online)の人工知能プラットフォームビジネスを含む、いくつかのAI関連の買収を行ってきた。しかし、昨年11月のChatGPTの導入は、Googleバード(Google Bard)などとのあいだでジェネレーティブAIの競争を引き起こし、広告主の関心を引きつけた。

興味を持ちつつも躊躇いがある

エージェンシーがAIを活用した提案を行う一方、クライアントはAIに完全にコミットすることに対して躊躇しており、製品の実装よりもAIについて学ぶことに関心を持っていると、幹部たちは言う。現在はエージェンシーたちが手取り足取り、ガイドすることが必要となっている。

「私たちはまだ、先人たちの積み重ねの上で努力を続けている形だ」と、マーケティングエージェンシーのVMLY&Rで最高イノベーション責任者を務めるブライアン・ヤマダ氏は言った。「私たちはまだ非常に慎重でなければならず、エンドツーエンドの透明性を持たない場合、ほかのリスクをどのように最適に軽減するかを理解しなければならない」。

VMLY&Rは、ウェンディーズ(Wendy’s)、コルゲート(Colgate)、スターバックス(Starbucks)などのブランドと仕事をしている。現在のクライアントの半数以上がAIに関心を示しているが、主な興味はAIが具体的に何をできるかに関する学習の範囲にとどまっているという。DIGIDAYの取材に応じたほかの3つのエージェンシー、オーシャンメディア(Ocean Media)、クリスピンポーター・アンド・ボガスキー(Crispin Porter + Bogusky)、デロイトデジタルでも同じ状況だ。

「興味深いポテンシャルがたくさんある。しかしそこにはリスクもたくさんある。ただし、理解は深まっている」と、シンガー氏は言う。「究極的にはAIをどう使うか、どのように機能するかを本当に理解している人は(まだ)いないようだ」。

The post AI に興味はあるが慎重なブランド広告主。エージェンシーはレクチャー役に appeared first on DIGIDAY[日本版].

Source: New feed

ABOUT ME
wpmaster
wpmaster
英語大好き人間のenglisheaterです。このブログではこのような英語に関する情報提供をしていきたいと思います。よろしくお願いします。