
マイクロチップ、ゲーミング、eコマース。これまで別の次元に存在していたこの3つの世界が3月中旬、共通の話題を取り上げた。それが「人工知能(AI)」という、注目に値する有望なテーマである。
3月第4週に開催された3つの主要カンファレンス、NvidiaのGTC(GPUテクノロジー・カンファレンス)、GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)、リテール中心のShoptalk(ショップトーク)で、話題をさらったのがAIであるのは当然だ。
シリコンバレーでもラスベガスでも数えきれないほどの企業が、年に一度のイベントを活用して新製品や新サービスの売り込みを図りながら、時流にもしっかり乗っている。
SMSにもAIの波が押し寄せる
SMSに特化したスタートアップのアテンティブ(Attentive)は、リテールブランド各社にオプトインのテキストメッセージをパーソナライズさせていると説明した。これで、Webサイトのアクセス、商品を入れたまま放置されたカート、買い物習慣といった顧客の情報に基づき、製品などをマーケティングできるという。
ブランド独自のSMSマーケティングはこれまでのところほとんどが一方通行だが、アテンティブのCEOアミット・ジョワ氏によると、「オーディエンスはよりリアルタイムな応答を求め始めている」という。
ChatGPTやGeminiのようなAIモデルのおかげで、対応方法についてオーディエンスの理解が深っている。
前職が個人間送金プラットフォームのベンモ(Venmo)のCEOだったジョワ氏は、リテーラーがオーディエンスに対して、実店舗で見られるような「今日は特に何かお探しですか?」「このアイテムについて何かご質問はありますか?」といった言葉がけをするときに、こうしたAIモデルがあると便利だと指摘する。
「消費者がカートに商品を入れたあとに放置してしまうのには大きな理由がいくつかあるが、ベンモ時代にそのひとつがわかった」とジョワ氏は米DIGIDAYに教えてくれた。
「そういう人たちは、その商品に対する疑問が解決できずに残ったままだ。たとえば『このセーターは毛玉ができるのか?』『このシャツは防水加工されているのか?』『これはシワになりやすいのか?』といった疑問が消えずに残っている」。
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The post AI はリテール業界の未来をどう塗り替えるのか? Shoptalkの話題を振り返る appeared first on DIGIDAY[日本版].
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