
- WPPの変化の遅さに対する不満が高まり、クライアントは流出。しかし、リードCEOの退任で期待が再燃している。
- クライアント離脱が続くなか、WPPは信頼回復と即応力の証明を迫られている。
- 次期CEOには、遅れた改革を進める「緊迫感」と「実行力」が強く求められている。
数カ月にわたり、WPPのクライアント企業の上級マーケターたちは、大手エージェンシーグループであるWPPの変化のスピードに苛立ちを募らせていた。WPPも努力はしていたが、チームのスリム化、古いシステムの修正、統合の推進など、ブランド側にとって、その進捗は遅すぎた。
そうしたなかで、CEOであるマーク・リード氏の退任が発表された。「いまWPPを離れるべきかどうか、確信が持てない。これは時代の終わりではないかもしれない」と、WPPのクライアント企業に勤める上級マーケターは匿名を条件に語った。トップを変更することによって、クライアントたちはWPPへの期待を少し取り戻したのだ。
リード氏の退任は、長年欠けていた「切迫感」と「説明責任」をWPPがようやく持ち込む可能性を開いた。大手エージェンシーグループにおけるリーダーシップ交代は、単なる1人の幹部の話では済まないことが多い。それは分岐点であり、大手クライアントが自らの望むものと、実際に得られているものを見直すタイミングでもある。WPPを離れるという扉は依然として開いている。しかし、WPPがより迅速に動き、より注意深く耳を傾ける姿勢を証明できれば、残留という考えにも希望が残る。
もっとも、それは大きな「もし」にすぎない。というのも、WPPはいまだに老朽化したインフラ、部門間の縦割り構造、そして俊敏なテクノロジー系新興企業との競争という課題を抱えているからだ。
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The post CMO がエージェンシーに求めるもの WPPのトップ交代は広告主にどんな影響を与えるか appeared first on DIGIDAY[日本版].
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