
サードパーティCookieが消えていくなかで、広告主がファーストパーティデータの強化を進め、広がり続けるシグナルロスに対してデータ活用に本腰を入れる(ときには収益増大を狙って売りに出す)動きが見られている。
大手ホテルチェーン、ベストウェスタン(Best Western)の親会社でありグローバルホスピタリティネットワークであるBWHホテルズ(BWH Hotels)の新SVP兼CMOのジョエル・パーク氏が、就任してからのこの8カ月のというもの取り組んできたことが、まさにこの「カスタマーインサイトの全面見直しによるターゲティング向上」だ。
「カスタマージャーニー全体にわたって検討している」とパーク氏は話す。「カスタマーインサイトを使い、旅行者が何を求めているのかを真に理解する。当社ブランドの今後のポジショニングにおいて、旅行者の立場に立って彼らの声に応じる必要がある」。
直接的なデータとフィードバックに基づく戦略設計
19のブランドを擁するBWHホテルズの現在の目標は、これらのブランドの認知向上であり、特にベストウェスタンの認知引き上げに重点を置く。そのために、メディアパートナーである独立系デジタルエージェンシーのPMGを通してオーディエンスデータの新しい基盤を構築しているところだ。
その元となるのは自社の顧客データで、PMGと共にその上に業界データと社内アンケート調査を重ね、成長機会を探る。この基盤を構成するもう一つの要素がターゲティングだ。ペルソナを開発し、各種デジタルおよびストリーミングサービスなどのチャネルでペルソナに基づいてターゲットを絞ったメディアバイを展開していきたいとパーク氏は話す。
BWHホテルのリピート客と有望見込み客に関するインサイトは、同社の顧客データプラットフォーム、宿泊客レビューの直接的なフィードバック、他の各地域のBWHホテルから得られる。
「このようなデータ、つまり直接的なデータとフィードバックをリアルタイムに入手して戦略を練ることができるというのは、マーケターにとっては夢のようなことだ」とパーク氏は語る。そのデータを使用して、BWHホテルズはリターゲティングの機会を狙う。特に2月に実施した最新のキャンペーンで活用された、デジタルおよびストリーミングサービスでの展開に力を入れている。
パーク氏は具体的な数字を明らかにしていないため、同グループがこれらのチャネルにいくら投じているかは不明だ。ヴィヴィックス(Vivvix)によると、ベストウェスタンの2023年の媒体費は、パスマティックス(Pathmatics)からのペイドソーシャルのデータも含めて2240万ドル(約33億6000万円)。同社の2022年の2990万ドル(約44億8500万円)より若干低い数字だ。[続きを読む]
The post Cookieレス 時代突入で、ファーストパーティデータ狂想曲が始まる。マーケターのとるべき道は appeared first on DIGIDAY[日本版].
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