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Cookie代替 ソリューションが抱える4つの問題

どのエージェンシーもサードパーティCookieに代わるソリューション探しにいよいよ本腰を入れはじめたが、その行く手には新旧の難しい課題が立ちはだかる。

たとえば、オーディエンスの規模。あるいは効果測定や標準化を阻む障害。しかも、各ソリューションはそれぞれ固有の問題を抱えている。コンサルティング会社のスラローム(Slalom)で広告/マーケティングトランスフォーメーション担当のマネジングディレクターを務めるリオ・ロングエイカー氏は、「Cookieレスソリューションのなかには、たとえばユニバーサルID(UID)などのように、それを採用することで別のプライバシー問題を惹起するものもある」と指摘している。

「一部のUIDは決定論的または確率論的モデルを使って推論している。そしてこれらのモデルはさまざまなデータソースから取得した情報を統合(マッシュアップ)する。そのなかにはファーストパーティデータもあるし、モバイルIDやIPアドレスなどもある」とロングエイカー氏は説明する。そしてこのマッシュアップは、終始一貫同意に基づくクリーンなものとは言い切れない。

米DIGIDAYが現在把握している代替ソリューションたちの課題を以下にまとめる。

問題その1:困難なファースト、ゼロパーティデータの拡充

エクスヴェラスメディア(Exverus Media)でパフォーマンスマーケティング担当バイスプレジデントを務めるヒラリー・クッファーバーグ氏は、「サードパーティCookieが廃止に向かうなか、ファーストパーティデータとゼロパーティデータの重要性が増している」と指摘する。

たとえば、同社のクライアントでペットフード大手のステラ・アンド・チューイーズ(Stella & Chewy’s)は、顧客に最寄りのペットショップへの来店を促し、ゼロパーティデータを収集する手段として写真コンテストを開催した。実際に来店して個人情報とペット情報を提供したコンテスト参加者は5000人を超えたという。この場で販促メールの配信に同意した人々のゼロパーティデータは、このオプトインによってファーストパーティデータとなった。

「結果的に、地元のペットショップへの客足を伸ばし、大規模小売店の脅威から彼らを保護することにもつながった」とクッファーバーグ氏は話す。「Cookieの廃止にはさまざまな困難がつきまとうが、これを好機と捉える者こそがもっとも大きな成功を手にするだろう」。

一方、ハイリンクグループ(Hylink Group)でクライアントエンゲージメントの責任者を務めるトリ・オー氏は「中小のブランドやニッチ産業のクライアントは、より多くの限界に直面するかもしれない」と述べている。「そのひとつがメディアへの支出増とそれに伴う収益減だ。データベースを拡充するには、メディアへの投資を増やさざるを得ない」。

さらに、「旅行業界や小売業界の企業はファーストパーティデータの包括的なリソースへのアクセスが限られているため、問題はより深刻だ」とオー氏は指摘する。また、ファーストパーティデータを保有する企業であっても、古い情報、偽アカウント、非稼働ユーザーといった問題は免れない

問題その2:限界があるコンテクスチュアルターゲティング

コンテクスチュアルターゲティングはコンテンツと広告を連動する手法として以前から使われてきたが、固有の課題も抱えている。そのひとつは、消費者の興味関心が購買意向に転換されなければ、無駄なインプレッションになりかねないということだ。

「消費者プールの規模ひとつをとっても、エンゲージメントから売上への効果的なコンバージョンが難しいことはよく分かる。現在Cookieを使って行っている高精度なトラッキングとは、この点が大きく異なる」とオー氏は述べている。「効率が悪いおかげで、ターゲット消費者へのリーチに必要な相当量のインプレッションを補うために、企業はメディアへの支出を増やす必要に迫られる」。

コンテクスチュアルターゲティングが代替手段として台頭しつつある一方、リーチには限界があることはロングエイカー氏も認めるところだ。

「今後数ヶ月のうちに、このフォーマットに使われる広告費は増えるだろうが、コンテクスチュアルがプログラマティックに取って変わることは断じてない。コンテクスト違いのコンテクスチュアル広告は効果を発揮しない。当然、ROASの低い広告主は大きなパフォーマンスギャップに直面しかねない」。[続きを読む]

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