
GoogleがサードパーティCookieを使わない広告に代わる手堅いサービスを提供することに期待するのは、サイコロの目に賭けるようなものだ。特に、壮大な計画における最近のハプニングを考えればなおさらだ。英国のボーダフォン(Vodafone)のマーケターがこうしたニュースに気もむことがないのは、おそらくそれが理由だろう。彼らにとっては、サードパーティCookieに頼らない広告に向けて独自の準備を進めることは、通常の業務にすぎないからだ。
新IDソリューションツールの導入
ボーダフォンの計画の柱は、それが設定されるデジタルプラットフォーム固有のファーストパーティIDだ。ファーストパーティIDは基本的に、オーディエンスをマネタイズしようとするパブリッシャーによって発行される。サードパーティCookieなしでターゲティング広告キャンペーンを実施する手段として提供され、こうしたIDはほかの手段とは異なり、パブリッシャー自体が設定するため、データ漏えいのリスクが最小化される。そのため、人々のプライバシーの面で間違いなく有利で、ひいては規制当局に監視の目を向けられる可能性が低くなる。
だが、ファーストパーティIDには明らかなデメリットもいくつかある。それぞれのパブリッシャーが発行し、どれも広告主独自のIDとリンクさせる必要があるため環境がかなり複雑化する。そのため、それらのIDすべてを照合することはより難しくなる。
それを回避するため、ボーダフォンは、IDソリューションツール「ID Fusion」を用いるべく、アドテクベンダーのアドフォーム(Adform)とともに取り組んでいる。ID Fusionは、パブリッシャーが用いるファーストパーティIDの広告主による統合を可能にし、チャネル全体でオーディエンスの可視性や追跡可能性、アドレサビリティを結合することができる技術と考えてほしい。
これまでのところ、2023年秋に1つのキャンペーンでテストしただけだが、その結果が有望だったことから、ボーダフォンはパブリッシャーが設定したファーストパーティIDを背景に、より多くのプログラマティック広告を購入したいと考えている。続きを読む
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