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FIFA との決別でゲーム内広告の可能性を広げたサッカーゲーム、「EA SPORTS FC」

サッカーゲーム「EA SPORTS FC」(過去作の名称はFIFA)のゲーム内広告が優良な広告インベントリとなっている。FIFA(国際サッカー連盟)との決別が、この有名スポーツゲームのマーケティングビジネスに一大チャンスをもたらしているのだ。

EA(エレクトロニック・アーツ)が9月29日にリリースする「EA SPORTS FC」は、同社が昨年FIFAと関係を絶ってから初めてリリースする大人気サッカータイトルの続編だ。FIFAによる制約から解放されたEAは、より幅広い広告主をゲームに登場させることができる。

「ゲームの名前は変えざるを得ないが、多くの機会がもたらされる。なかでも重要なのは、選択の自由が得られることだ。FIFAがパートナーとしての私たちに課していた制限の一部は当然ながら厳しいものだったが、それらが取り除かれたのだ」と、EA SPORTS FCのブランド担当バイスプレジデントであるデビッド・ジャクソン氏は言う。「ゲーム内露出に関して、彼ら(FIFA)がOLP(公式ライセンスパートナー)と呼ぶ企業を優先する必要はもうない。おかげで今は、一緒に仕事をしたいと思えるブランドとともに自力で道を切り開くことができる」。

FIFAからの制約という十字架

EAがFIFAと手を組んだ1993年の時点では、この提携は間違いなく両者に利益をもたらすものだった。2021年まで、EAはFIFAのブランド名を使用するために毎年1億5000万ドル(約221億円)のライセンス料を支払い、FIFAの名を冠したタイトルを合わせて数億本販売してきた。

2020年4月から2021年3月のあいだだけでも、EAはFIFAシリーズなどのプレミアムタイトルから16億ドル(約2360億円)の利益を上げている。なお、FIFAとの提携期間中、これらのシリーズがEAにもたらした利益は200億ドル(約2兆9460億円)を超えると言われている。

EAのようなデベロッパーが手がけるプレミアムゲームの販売は、今も好調に推移している。だが、収益モデルを多様化する手段としてゲーム内広告を模索するデベロッパーが増えるなか、EAとFIFAの提携に潜む限界が目につくようになってきた。ゲーム内スタジアムには、ピッチサイド広告のように、広告を設置してもゲーマーに違和感を持たれない場所がたくさんあるため、FIFAシリーズのようなスポーツゲームの広告スペースは優良な広告インベントリーとなっている。だが近年は、興味をもった広告主の多くが、FIFAとの提携による制限を理由にEAから拒絶される状態だった。

「FIFAのパートナーでない場合、FIFAフランチャイズ内で活動できる余地がまったくないとは言わないまでも、相当な制約を強いられていた」と、ゲームおよびeスポーツマーケティングエージェンシーのREV/XPでシニアバイスプレジデントを務めるクリス・マン氏は述べている。「FIFAのロゴがなくなれば、ブランドパートナーにとってはるかにフレンドリーな場所になるはずだと私たちは聞いている」。

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