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Googleは脱 サードパーティCookie を掲げながら迷走中。行き詰まりを招いた2つの要因

記事のポイント

  • Googleのプライバシーサンドボックス計画が、オーディエンス管理や広告配信の精度など、広告の核心的機能を十分に補えないとAIBテックラボがレポートで批判。この報告書は、広告業界の深刻な懸念を反映しており、Googleの提案する代替技術に対する疑問を強調している。
  • Googleに対する透明性の不足が指摘されており、特に欧州の個人情報保護監督機関からの懸念が払拭されていない。これは、プライバシーとデータ保護の観点から、Googleの計画に対する信頼性を低下させる要因となっている
  • 英国競争市場庁がプライバシーサンドボックスの反競争性に関する調査を行っており、これがGoogleのサードパーティCookie代替計画の進行に大きな障害となっている。

あちこちで論争を巻き起こしながら、ずるずると長引くGoogleの十字軍。ChromeブラウザからサードパーティCookieを一掃するというその戦いは、広告業界の煉獄に人知れず入り込んだ感がある。

この十字軍は急転回を繰り返すジェットコースターさながら、4年におよぶ予期せぬ紆余曲折を重ねていまに至る。しかしこの1週間というもの、ふたつの大きな要因のおかげで、その進軍のさきにはいよいよ袋小路が見えてきた。

要因1:IABテックラボによる報告書

そのうち新しいほうの要因は、IABテックラボ(IAB Tech Lab)が2月8日に発表した報告書だ。同ラボはこの報告書で、サードパーティCookieを一連の代替技術と置き換えるというGoogleの計画を、現状で広告の根幹部分を担うCookieの働きを十分に補うことができないとして、辛辣な批判を展開した。

主な論点はオーディエンス管理、オークションの力学、クリエイティブの配信など、いくつかの分野にまたがる5項目で、批判の内容はさながら、広告関係者がGoogleのCookie廃止計画に対して長らく抱いてきた鬱憤(うっぷん)をぶちまける「総決算」の様相を呈している。

しかし、報告書の発表は最近でも、その根底にあるのはGoogleがCookie廃止に向けて舵を切りはじめて以来の古くから続く懸案だ。つまり、ChromeからサードパーティCookieが消えると、オンライン広告の重要な要素が激変する、というより著しく損なわれ、広告主、エージェンシー、アドテク企業、メディア企業が皆等しく不利益を被ることになる。

率直に話せば、どうやらGoogleはサードパーティCookieが抜ける穴を埋める手立てとして、ログインユーザーベースを当てにしたいようなのだ。

一方、Googleもこうした批判を黙って見ているわけではない。IABテックラボの報告書にも、誤りや不完全な情報があるとして激しく反論した。しかし、間違いとする箇所に直接言及しない限り、Googleがいくら大丈夫だと言ったところで、それを鵜呑みにするわけにはいかない。広告主や広告関係者は、果たしてGoogleがプライバシー重視の広告改革を協力的かつ透明性をもって進めることができるのかと疑念を抱いている。[続きを読む]

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