
- エージェンシーの見解によれば、MFAサイトに関する騒動はパニック状態からは脱したというが、ジェネレーティブAIによる進化など懸念は残り続けているという。
- MFA問題を解決するツールやプロトコルが確立されてきており、コミュニティ全体の努力もあってかMFAに対する対策は進んでいるとの認識がある。
- MFAに焦点を当てるだけでなく、サードパーティCookieの廃止など、ほかの課題も山積しており、これらにも対処する必要がある。
エージェンシー幹部5人によれば、MFA(made-for-advertising:広告目的でつくられた)サイトを巡る狂騒はいったん落ち着いた――ともとれるが、決して忘れられてはいない雰囲気だという。
「2024年度の優先順位で言うと、MFAは現在、10段階の4程度だ」と、電通のEVPでブランドアシュアランス部門グルーバルヘッド、デヴァ・ブロンソン氏はeメールで指摘する。「我々としても重要視はしているが、現行のアプローチが功を奏しているという自負がある。それを踏まえ、さらにここ半年から1年におけるコミュニティ全体の努力を併せて考えると、他の優先事項と比較して、要注意程度と見ている」。
メディアトゥインタラクティブ(Media Two Interactive)のメディアおよびストラテジー部門VPメリッサ・イラルディ氏はことし、自身の顧客の広告に対し「インクルージョンリストを利用して、モニターキャンペーンパフォーマンスのフリークエンシー設定およびビューアビリティを変更した」と述べる。それによって、MFAサイトに載らないとの自信を深めたようだ。
「あらゆる懸念を軽減する極めて多くのシステムを設けており、それゆえ2024年MFAは昨年のような懸念材料にはならない」と、イラルディ氏は話す。「ひとつ確実に言えるのはMFAパニックによって、PMPは必ずしも鵜呑みにできない、という事実が明るみに出たことだ。理由はもちろん、そこにもMFAが出没していることにある」。
MFAに対する魔女狩り
2023年夏、広告業界にMFAは危険分子であるとの危機意識が一気に広まった。自身のプログラマティックインベントリー(在庫)の高ビューアビリティとクリックスルー率を謳ってはいるが、結局のところ、キャンペーンの成功という意味では大して役に立たない存在である、と。
広告主はすぐさま、各々のキャンペーン予算がその「低カロリー」な広告インベントリーにいくら割り当てられているのか(そして結局のところ無駄にされているのか)の見極めに躍起になり、結果、アドテク業界全体を補正モードに突入させた。
SSPおよび大手エージェンシー勢はMFAサイトと一切関わり合いのないインクルージョンリストを採り入れるところまで行ったが、10月になるまで、何をもってバプリッシャーをMFAとするのかの普遍的定義が不在のなか、広告主とエージェンシー勢はおそらく、必要以上にパブリッシャーを排除していた。
ようするに、MFAに対する魔女狩りに近い状況だったともいえる。[続きを読む]
The post MFA 問題、アメリカではすでに解決策が確立済み。「Cookie対応程ほどの優先事項ではない」 appeared first on DIGIDAY[日本版].
Source: New feed
