
- ブランドの成長には、ブランド構築とパフォーマンスマーケティングの両者を活用するバランスが必要。
- 消費者の日々のニーズに寄り添い、理解することで、より効果的な広告やアイデアが生まれる。
- AIでは代替できない人間の創造力がワクワク感を生み、ブランドに深い印象と成長をもたらす。
マーケターは基本に立ち返りつつある。1年間を通して、マーケターのあいだではブランド構築とパフォーマンスマーケティングとの比較という熱い議論が行われてきた。
しかし現実では、これはどちらか片方というものではない。マーケターが成功するには、ブランド構築とパフォーマンスマーケティングの両方が必要だ。問題となるのはもちろん、短期的な思考に占領された世界において、ブランド構築の取り組みは実証に時間を要する一方で、パフォーマンスマーケティングの取り組みは明確なROI(投資回収)をもたらすか、またはもたらさないことがすぐに明らかになるということだ。
このため、マーケターにとって自分たちの取り組みが役に立っていることを示すため、そしてもう少しお金をかけるようCFOを説得するために、パフォーマンスマーケティングへの投資を増やしたがっている理由は想像に難くない。
サービスを提供する対象をよく理解すること
しかし、企業が長期的なブランド構築の取り組みに投資した場合、それは最終的にブランドの成長につながるものだ。これは、P&Gの最高ブランド責任者であるマーク・プリチャード氏がこのほどフロリダ州オーランドで行われた米国広告主協会(Association of National Advertisers)のマスターズオブマーケティング(Masters of Marketing)会議の壇上で強調したことだ。
プリチャード氏は世界でもっとも多額の広告予算のひとつを管理しており、タイド(Tide)、パンテーン(Pantene)、オレイ(Olay)などのブランドに80億ドル(約1兆2200億円)を超える予算を割り当てている。同氏は、マーケティングを簡素化してマーケターが消費者の日常的なニーズを理解しなければならない機会を認識したうえで、それらのニーズから得られた着想を使用して広告へのクリエイティブなアイデアを思いつき、ブランドの成長に活用するよう、マーケターたちを説得した。
「マーケティングは複雑だが、必ずしも面倒なものではない。我々の仕事は、消費者であれ、顧客であれ、クライアントであれ、自分たちがサービスを提供する対象をよく理解し、それらの人々の日常生活に重要なものを把握して、それらの重要な日常の瞬間を見いだし、自社ブランドの商品、サービス、ビジネスなどを通して役に立てるようにすることだ」と、プリチャード氏は述べている。続きを読む
The post P&G の最高ブランド責任者が語る成長戦略。いま、マーケターが基本に立ち返る理由 appeared first on DIGIDAY[日本版].
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