
- フェディバースは独立したが相互通信可能なソーシャルメディアネットワークの集まりで、コミュニティ所有の分散型ソーシャルネットワーキングプロトコル。
- フェディバースへの参加は、マーケターやテクノロジストに新たなコミュニケーションの可能性を提供し、メタのプライバシー問題への対応としても注目されている。
- メタは自社のThreadsプラットフォームをフェディバースに組み入れ、他のプラットフォームとの交流を可能にする計画を発表している。
Threads(スレッズ)にちょっとした思いつきやコンテンツを投稿したら、フォロワーが別のプラットフォーム、たとえばマストドン(Mastodon)から「いいね!」やコメントを付けてくれる。そんな世界を想像してください。メタが先ごろ約束した通り、いまもThreadsを利用する1000万人近いユーザーがマストドンのような別のプラットフォームのユーザーをフォローしたり、彼らと交流したりできるようになれば、これは遠からず実現する世界です。
すべては「フェディバース」のおかげです。「federation(連合)」と「universe(世界)」の混成語である「fediverse(フェディバース)」は、「独立した存在でありながら、相互に通信可能なソーシャルメディアネットワークの集まり」と説明するのがもっとも適切でしょう。フェディバースの起源は2000年代初頭にさかのぼるとも言われています。
しかし、加速するソーシャルメディアの断片化、Twitterの凋落、データプライバシーの問題、巨大なクリエイターエコノミーなどに直面する現状にあって、フェディバースが約束するプラットフォーム横断的なコミュニケーションは、Threadsをその一部に組み入れるというメタの計画とも相まって、業界の一部の好奇心に火をつけました。
――フェディバースとはなんでしょう?
すでに知られる通り、フェディバースは広告のない、コミュニティ所有の分散型ソーシャルネットワーキングプロトコルで、個別にホスティングされたソーシャルプラットフォーム間の相互通信を可能とします。フェディバースはプロトコルとサーバーとユーザーで構成される世界なのです。
今日のソーシャルメデイア環境では、ほとんどのプラットフォームは単一の企業または団体が運営するもので、ユーザーのデータやコミュニケーションは当該のプラットフォームに限定されます。たとえば、Facebookで起こることは、すべてFacebookの内側にとどまります。フェディバースではこの現状が覆り、異なるプラットフォームやサービスのユーザーが、プラットフォームごと、あるいはサービスごとに個別のアカウントを作成しなくても、互いに交流することができるのです。
レイン・ザ・グロース・エージェンシー(Rain the Growth Agency)でペイドソーシャルの責任者を務めるシャティシャ・スケールズ-フラニガン氏は、Facebookやインスタグラムのような集中型のプラットフォームに言及しつつ、「未来のソーシャルで実現されるつながり方なら、コンテンツを閲覧するのにインスタグラムやメタやTikTokやSnapchatに頼る必要はなくなる」と話します。「自分のコンテンツを持ったまま、自分の選んだサーバーに移動したり、単一の認証情報であらゆるプラットフォームにアクセスできるような世界を、我々はめざしている」。
電子メールに喩えると、理解しやすいかもしれません。GmailのユーザーはYahoo!メールのユーザーとシームレスに送受信できるし、Outlookから送信された電子メールでも、ちゃんとAOLメールの受信箱に届く。同様にフェディバースでは、少なくとも理論上、インスタグラムリール(Instagram Reels)のユーザーがTikTokの投稿を見たり、その投稿に反応したりできるし、その逆もまた可能なのです。[続きを読む]
The post Q&A: フェディバース とは何か? – 独立しているが、相互に通信可能なネットワーク appeared first on DIGIDAY[日本版].
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